• StuDX Style
    教育委員会対象セミナー
    KKS 学校教材 学校教材をお求めの方
    JBKジュニア防災検定
  • ブックレビュー
    都道府県別教育旅行リンク集
    おうちミュージアム
最新ニュース

郷土料理への熱い思いをプレゼンで語る~第6回「ご当地タニタごはんコンテスト-郷土料理でまちおこし-」全国大会

2023年11月21日

㈱タニタなどが主催する、第6回「ご当地タニタごはんコンテスト-郷土料理でまちおこし-」の全国大会が東京・代々木の服部栄養専門学校で11月19日(日)に開催された。当日は書類審査を通過した7ブロック・15チームによるプレゼンと試食が行われ、各チームが郷土料理への思いを熱く語った。厳正なる審査の結果、中部・甲信越ブロック代表の中田雅子さんチーム(石川県野々市市)がグランプリに輝いた。


■郷土料理を次代に継承するために

日本の郷土料理は、食生活の西欧化や少子高齢化による地域社会とのかかわりの希薄化などに伴い、その継承が課題となっている。そのため「ご当地タニタごはんコンテスト」では健康的な食生活といった視点でレシピを再構築することで、郷土料理の新たな魅力や可能性を創造し、次代に継承していくことをねらいとしている。

 


■15チームが郷土料理をプレゼンでアピール

6回目の開催となった今回は「タニタが考える健康的な食事の目安」に則って考えた郷土料理をアレンジしたレシピについて、全国51チームから応募が寄せられた。書類審査の結果、全国大会には北海道、東北、関東、中部・甲信越、近畿、中国・四国、九州・沖縄の7ブロックから優秀賞15チームが出場。前回まで5ブロック・各3チームを選出していたが、より地域色を出すため細かく分けられた。各チームが3分間のプレゼンで郷土料理のレシピを紹介した後、プロの料理人が作った応募作品の献立を審査員が試食した。

 


■メニュー内容とプレゼンテーション内容を審査

審査員は㈻服部学園理事長・服部栄養専門学校校長・服部幸應氏、料理研究家・浜内千波氏、(公社)日本栄養士会専務理事・下浦佳之氏、管理栄養士・河村桃子氏、㈱タニタ代表取締役社長・谷田千里氏。また、一般審査員として都立南多摩中等教育学校の生徒5人と服部栄養専門学校の学生5人が審査にあたった。採点基準は「メニュー内容50点」(25点、完成度25)、「プレゼンテーション内容50点」(表現力15点、郷土料理の理解10点、どのようなアレンジをしているか15点、応募動機10)の合計100点。

 


■上位入賞はタニタ食堂での商品化を予定

審査の結果、グランプリ1チーム、準グランプリ2チーム、一般審査員が選ぶ特別賞1チームが決定。グランプリを受賞したチームには賞金50万円が贈られた。なお、上位入賞にはタニタ食堂での商品化に向けたサポートが実施される予定。受賞チームは以下の通り。

 


【審査結果】

グランプリ:中部・甲信越ブロック 中田雅子さんチーム(石川県野々市市)

「さ・さ・ささ寿司~三種のサラダ笹寿司~」

「かきかも‼」

「蓮根三段活用」

 

準グランプリ:関東ブロック 店部真起さんチーム(東京都江東区)

「冷やしねぎま鍋~締めは冷やし茶漬けで~」

「もったいない佃煮」

 

準グランプリ:中国・四国ブロック 松岡沙耶香さんチーム(山口県下関市)

~山口の「晴れの日」継承定食~

「鯨のスパイシー竜田揚げ」

「ゆうれい寿司」

「柏椀(かしわん)

 

特別賞:九州・沖縄ブロック 永松花梨さんチーム(鹿児島県薩摩川内市)

「豚味噌焼きおにぎりで奄美の鶏飯風~茶節とともに~」

「黒毛和牛と地元の彩り野菜のミルフィーユ」

「ビタミンたっぷり南国パッションフルーツゼリー」

 


<グランプリ 中田雅子さんチームプレゼン>

石川県の国際調理専門学校の教員である中田雅子氏と学生の北岸正博さん、藤田唯斗さんからなるチーム。同校の食材学の授業では地元の生産者を訪ね、食材ができあがるまでの工程などを学んでいる。それを元に商品開発の一環として地元の食材を生かした、オリジナルレシピを考案した。

石川県の笹寿司は木の型で押し寿司を作り、笹で十字に包むのが特徴。石川県の祭りには欠かせない郷土料理食となっているが、押し型の無い家庭でも簡単に作れるように包まない笹寿司を提案。米に直接、熊笹茶粉末を加えて炊き上げることで笹の香りをつけた。

また、石川県では伝統的な坂上鴨猟が行われているが、フルーツジャムを使用することで敷居の高さを感じさせない料理にアレンジ。鮮やかな色彩と合鴨をローストすることで、秋を感じられる仕上がりとした。さらに、石川の伝統野菜に認定された加賀蓮根は調理法によって自由自在に変化するが、それを利用して「もちもち」「かりかり」「とろとろ」の三弾活用にした。中にモッツアレラチーズを入れるなど加賀蓮根の良さを最大限に生かし、盛り付けは冬の白山をイメージできるものとした。

北岸さんと藤田さんは卒業後、料理の世界に足を踏み出すが、この経験を生かして、今後も石川県の食材や郷土料理の魅力を全国に広げていくという。

 


<準グランプリ 店部真起さんチームプレゼン>

店部真起さんチームは母親の真起さんと小学生の姉妹である柚子さんと桜代さんの3人からなるチームで、東京の郷土料理として「ねぎま鍋」と「佃煮」をアレンジした料理を提案。冷蔵の技術が発達していなかった江戸時代には油が多いトロは捨てられていた。それをもったいないと思ったことから鍋仕立てにして食べるようになったという。「冷やしねぎま鍋」では冷たい方が味を濃く感じることから、鍋で煮た後で氷を入れて冷ましている。野菜からでた出汁を利用して、最後はお茶漬けで味わえる。

また、江戸東京野菜である内藤とうがらしの、普段は捨てられることが多い、葉の部分を活用した「もったいない佃煮」を提案。「ねぎま鍋」の出し殻を一緒に佃煮にするため、調味料も少なめで済む。かつて佃煮は不漁の際に重宝する食材として使われてきたが、今回の献立もSDGsに配慮したものとなっている。

 


<準グランプリ 松岡沙耶香さんチームプレゼン>

松岡沙耶香さんチームは下関短期大学で助手をつとめる母親の沙耶香さんと長男で中学2年の凛空さんと次女で小学6年の嶺奈さんの3人からなるチームで、母船式捕鯨基地である下関で若い世代に鯨を食べる文化を伝えたいという思いから応募した。

「ゆうれい寿司」は江戸時代から伝わる押し寿司で。真っ白の見た目が白装束のようで、その名が付けられた。後継者不足で伝統の味を食べる機会が減っているが、おにぎりの型で代用することで手軽に作れるという。また、山口県では大晦日や節分に鯨を食べる風習があり、給食でも食べる機会が多かった。しかし、最近は鯨を食べる習慣が無くなり、冷凍赤身の解凍が難しいことが課題となっていた。そこで「鯨のスパイシー竜田揚げ」では米袋を利用する解凍法を提案する。

「柏椀」は茶懐石の煮物椀にあたるものだが、最近では茶懐石や椀物に触れる機会がないため、調理済み流通食品や市販品を使用し、普段から使っているお椀を用いることで、茶懐石を日々の食卓に取り入れることを提案する。

今回はハレの日と呼ばれる、特別な日に食べられていたものを集め、継承の願いを込めて定食にした。塩分を抑えたシンプルな味ながらも、スパイスや出汁を使うことで、うま味が感じられる味付け。水産資源と地域の食材を使用することでSDGsの目標に近づける料理となっている。

 


<特別賞 永松花梨さんチームプレゼン>

鹿児島純心大学の永松花梨さんのチームは多くの農産物と海産物を有する鹿児島の郷土料理を発表。永松さんは郷土料理は学校給食で提供されるものと捉えて、今回の献立を考案した。学校給食で提供される郷土料理を通して、その味を知り、実際に食べて、その食の歴史やいわれを学ぶことにつながった。最近では自宅で郷土料理を作ると手間や時間がかかるため、そうしたケースが減っていることが伺える。そこで、手軽に郷土料理を作れて、食を通してのワクワク感が多くの人と共有できるものとして、今回の献立を提案した。

「豚味噌焼きおにぎりで奄美の鶏飯風~茶節とともに~」は約500年前に役人をふるまったとされる、奄美の鶏飯をベースに作り上げた。鶏飯のスープは作るのに1時間以上かかるため、枕崎市の茶節をアレンジして手間と時間を軽減。ごはんは豚味噌をまぜて焼きおにぎりとし、香ばしさをアップした。「黒毛和牛と地元の彩り野菜のミルフィーユ」では栄養豊富な黒毛和牛を野菜と一緒に食べられるように工夫。「ビタミンたっぷり南国パッションフルーツゼリー」は爽やかな酸味とともに、抗酸化作用のあるβカロテンやビタミンCを摂取できる。永松さんは幅広い世代に郷土料理や食の力、楽しさを伝える管理栄養士を目指していたきたいとする。

 


<審査講評 ㈻服部学園理事長・服部栄養専門学校校長・服部幸應氏>

今回、郷土料理を西洋風にアレンジした献立も発表されましたが、郷土料理の捉え方が変わってきたことを感じました。また、鯨を使った料理も出てきましたが、鯨を柔らかくして臭みを消すには玉ねぎが効果的ということを、鯨喰の文化を残そうとする人たちには覚えておいてもらいたいと思います。皆さんが考えた献立は塩分を減らすために味噌を使用するなど栄養学的に考えられたものでした。今回、受賞できなかった人は次回までに新しい郷土料理を考えて、ぜひチャレンジしてください。

 

 

 

ご当地タニタごはんコンテスト


  • StuDX Style
    教育委員会対象セミナー
    KKS 学校教材 学校教材をお求めの方
    JBKジュニア防災検定
  • ブックレビュー
    都道府県別教育旅行リンク集
    おうちミュージアム
最新号見本2024年05月02日更新
最新号見本
新聞購入は1部からネット決済ができます

PAGE TOP