Institution for a Global Society (IGS)は6月13日、教育機関向けに提供している児童・生徒の非認知能力を可視化する測定ツール「Ai GROW」の機能拡張を行い、スクール・ポリシーと連動した生徒のグルーピング機能を新たに実装した。
Ai GROWはこれまでも、学校がスクール・ポリシーに掲げその育成を目指す生徒のコンピテンシー(行動特性)を測定、定量的かつ継続的に把握することで、各教育活動の効果を負担なく客観的に確認・分析できる機能を提供している。
今回の機能拡張では、こうした評価データを活用し、スクール・ポリシーの育成目標に即した最適な生徒グループを自動で提案する新機能を追加。「総合的な学習(探究)の時間」や教科指導、学校行事等において、スクール・ポリシーの達成をより意識したチーム分け・グループワーク等を行うことが可能となる。これにより、指導と評価の一体化の実現に加え、児童・生徒自身が成長実感をより得られる教育環境づくりを支援する。
教育活動で育成したいスクール・ポリシーの項目を選ぶと、生徒のデータを基に育成目的に応じた最適なグルーピングを提案する
教育活動で育成したいスクール・ポリシーの項目を選ぶと、生徒のデータを基に育成目的に応じた最適なグルーピングを提案する
また、学校は、自校の教育目標とその実現に向けた各教育活動の効果を学校内外に一貫して示すことができるようになることから、広報活動や生徒募集におけるデータ活用の推進と、入学希望者とその保護者の進路選択・学校選びの納得度を高める効果も期待できるという。
生徒一人ひとりの強みを可視化・育成するための非認知能力測定ツールで、2019年4月に提供開始。国内では46都道府県、国内外の小学校・中学校・高等学校約500校で有償導入されている(累計、2025年5月末現在)。
知識を問う従来のテストでは評価が難しい「非認知能力」は、評価基準が曖昧になりやすく、また多様な能力を含むため、先生が生徒一人ひとりの能力を正確に把握することは非常に負荷が高い。Ai GROWは、生徒の自己評価に加えて、生徒同士が評価をする「相互評価」の方法を取り入れており、さらに、人が人を評価するうえで生じやすい、忖度や性格の甘辛などの不要な評価の偏りをAI(人工知能)が補正することで、非認知能力を含む25種類もの能力を、公正に可視化することができる。
Institution for a Global Society(IGS)