一財・国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)は4月23日、今までに英語コミュニケーション(翻訳・文章作成・文章理解・会話補助)において生成AIを活用したことがある20~50代の男女1,032人を対象に実施した「生成AI活用における英語コミュニケーションの実態と意識」の調査結果を公表。生成AI時代でも8割以上が「英語学習は必要」と実感していることが明らかとなった。
「生成AIを活用することで、英語コミュニケーションに対する心理的ハードルは下がりましたか?」という設問に対し、「大きく下がった」(13.0%)「やや下がった」(35.8%)と、約半数が心理的ハードルの低下を実感していることが分かった。さらに、英語レベル(上級者・中級者・初級者)別で「心理的ハードルが下がった」と感じている人の割合をみてみると、初級者46.1%、中級者57.1%、上級者63.0%と、英語レベルが高い人ほど生成AIの恩恵を感じていることが明らかに。
また、生成AIの具体的な使用用途としては、「英語文章の翻訳」(54.2%)「英語メール・ビジネス文章の作成」(31.1%)などが挙げられる。生成AIを日常的に活用することが増えたことで、英語がより身近な存在として再定義されつつあることがうかがえる。


「生成AIで作成・翻訳した英語が、相手に正しく伝わっているか不安に感じたことはありますか?」という設問に対して、71.3%の人が「ある」と回答し、多くの人が生成AIの出力した英語に対して何らかの不安を感じているという実態が明らかになった。また、その具体的な理由の大半は「英語表現やニュアンスが適切・自然かどうか自分で判断できない」「失礼な表現になっていないか不安」が占めている。
生成AIの普及により利便性が高まった一方で、「生成AIが出力した英語を使用することへの不安」という新たな課題が浮かび上がった。

「生成AIが進化しても人間が英語を学ぶ必要があると思いますか?」という設問に対し、「非常にそう思う」(28.7%)「ある程度そう思う」(56.1%)の合計で84.8%が英語学習の必要性を実感している。この結果から、生成AI時代においても英語学習が不要になるわけではなく、信頼関係を築くためのコミュニケーションや生成AIが出力した英語が適切かどうかを判断するためなどに“自身の英語力”が求められていることがわかる。

「英語力が向上した場合、役立てたい場面はどれですか?」という設問に対し、最も多かった回答は「仕事・ビジネス用途」だった。
注目すべきは「日常生活」(36.4%)「学習・自己研鑽」(27.8%)「海外旅行・海外コミュニケーション」(27.1%)「趣味・娯楽」(20.6%)がいずれも高い水準で並んでいる点。つまり英語が仕事・ビジネスの枠を超え、日常や趣味を広げるためのツールとしても定着しており、英語学習の目的が多岐にわたっていることがうかがえる。

今回の調査を通じて、生成AIの普及により英語コミュニケーションの心理的障壁が下がる一方で、8割以上の人が「英語学習の必要性」を感じていることが明らかになった。
生成AIは瞬時に英語文章の翻訳や作成ができる一方で、その表現が「相手との関係性にふさわしいか」「ニュアンスや意図が適切に伝わるか」を自分自身で最終的に見極め、調整する必要があります。また、雑談や会議中の質問、交渉などの対面コミュニケーションでは、生成AIツールに頼らず、その場で相手の話を聞き、言葉にする即応性も重要になってくる。
これからの時代に求められている英語力に向き合い、客観的に可視化する手段の一つが、IIBCのTOEIC Programで、同法人は今後も本プログラムを通して、生成AI時代の社会で必要な英語力を身につけるための学習ツールと、英語力を測定する機会を提供するとしている。
<調査概要>
調査手法:インターネット調査
実施時期:2026年3月
調査対象者:20~50代
回答数 1,032人