• StuDX Style
    教育委員会対象セミナー
    KKS 学校教材 学校教材をお求めの方
    JBKジュニア防災検定
  • ブックレビュー
    都道府県別教育旅行リンク集
    おうちミュージアム
最新ニュース

幼稚園・保育園でのICT利活用を推進する実証実験で子どもの非認知能力に向上効果を確認~静岡県袋井市×凸版印刷

2021年10月30日

静岡県袋井市は凸版印刷と協力し、年長児を対象に幼稚園・保育園などでのICT利活用を推進する実証実験を2020年度より市内の3園で進めてきた。その結果、子供の非認知能力の育成などに向上効果が見られたため、10月からは袋井市内の5園に拡大し、2022年3月まで実証実験を継続して実施する。


■数・量・図形の遊び活動とその効果などを検証

実証実験では、凸版印刷で開発を進めるアプリを活用した数・量・図形の遊び活動プログラムの導入、ならびに凸版印刷とCedepが共同で開発している園活動記録アプリを活用。数・量・図形の遊び活動とその効果や、子供の非認知能力を効果的に引き出す活動記録の方法について検証を行った。

 


<2020年度の実証結果>


【成果① 非認知能力の育成】

思考力や表現力など非認知能力の育ちが見られた。特に、ICT活用力、数への関心、自己効力感(自信)、内発的動機づけ(興味・関心、意欲)、協同性などの能力が有意に上昇した。「かずの遊び」活動のグループ活動では、子供同士の学び合いにより、協力の機会を生み、自分のことを表現して相手に伝える姿が見られた。実施後には、日常保育内で活動に紐づく発言や遊びを広げていく姿が見られた。

 


【成果② 保育者のスキルアップ・保育の質の向上】

活動記録アプリの導入により、園児自身の主観を反映したデータ・客観性の高いデータの収集に寄与。保育者が具体的な場面をもとに園児の今の心の動きや行動、日々見落とされがちな姿に気付くツールとしての可能性を把握できた。特に、個々の興味・関心の把握状況、興味・関心の対象に関する園児との対話の頻度、保育者間で共有する頻度において、全園の平均値で有意に上昇した。

 


<2021年度実証実験の概要>


【実証内容① ICTを活用したプログラムの実践と保育者の業務支援】

「タブレット端末」ならびに凸版印刷が開発した「『かずの遊び』活動プログラム」「『かずの遊び』アプリ」「保育者マニュアル」を試験導入。保育者の援助のもと、園児がタブレット・アプリを活用し、数・量・図形への興味関心を育む10種の遊びプログラムやグループ活動、発表活動に取り組む。同時に遊びプログラムをきっかけとした日常保育における遊びの広がりについても、保育者による写真や動画、見取り記録で見える化や家庭への情報共有を行う。小学校入学に向けた土台形成の場でもある園活動を通じた思考力・表現力・意欲の育成におけるICT活用の有効性と課題を検証する。

 


【実証内容② 「活動記録アプリ」で最適な保育環境の構成を支援】

「活動記録アプリ」を搭載した「タブレット端末」を園内の様々な場所に設置。園児が日々作ったもの、見つけたこと、できるようになったことなどを動画やその時の気持ちの種別で主体的に記録して、記録内容を発表し友達と共有する活動に取り組む。保育者は園児たちの様子や心の動きを把握し、日々の活動を振り返ることができる。これにより、園児の個に応じた育ちに必要なサポートを考え実践することに繋げるための効果的なフィードバックのあり方と活用方法、園児の主体性を引き出す記録ツールの導入方法について検証を行う。

 

実証期間:20217月~20223

実施園:三川幼稚園、浅羽西幼稚園、笠原こども園、今井幼稚園、袋井西幼稚園

対象:年長児95

 


■今後の目標

今回の実証で得られた幼児期の体験や姿を小学校へ共有。小学校教育でのICT利活用促進や個別最適化された学びの環境構築に活用するなど、子供たちの成長を連続的にサポートするための継続的な実証活動や学ぶ環境の提供を進める。

 

静岡県袋井市

凸版印刷

最新セミナー情報

  • StuDX Style
    教育委員会対象セミナー
    KKS 学校教材 学校教材をお求めの方
    JBKジュニア防災検定
  • ブックレビュー
    都道府県別教育旅行リンク集
    おうちミュージアム
最新号見本2024年04月15日更新
最新号見本
新聞購入は1部からネット決済ができます

PAGE TOP