旺文社は3月6日、東京・虎ノ門のThe Okura Tokyoにて「第69回全国学芸サイエンスコンクール」表彰式を開催した。
「全国学芸サイエンスコンクール」は、全国の小学生・中学生・高校生の研究・アートおよび文芸の振興奨励と、その個性の育成を目的に1957年に創設され、毎年実施している。第69回を迎えた今年度は、国内外の学校から73,719点の応募があり、厳正な審査を経て、内閣総理大臣賞をはじめとする特別賞・金賞受賞者総勢52人を表彰した。
第70回の作品募集は6月より募集を開始する予定。詳細はWebサイトなどで告知するという。

この日執り行われた表彰式では、内閣総理大臣賞をはじめとする各特別賞が順に授与され、受賞者は緊張した面持ちながらも堂々と賞状を受け取った。
今回、内閣総理大臣賞を受賞したのは、神戸市立井吹東小学校6年・長井丈さんの「アゲハの大研究6 世界初!記憶の世代間継承とエピジェネティクス」(小学生の部/理科自由研究部門)。表彰後のスピーチでは、作品に込めた思いや挑戦の過程が語られ、会場から温かな拍手が送られた。

内閣総理大臣賞を受賞した長井丈さん
「僕は小学1年生の時からアゲハの研究を6年間続けてきました。飼育や観察を重ねる中で、育てた蝶を自然に放すときに、僕の周りを飛ぶ姿を見て、もしかしたら僕のことを覚えているのではないかと感じていました。その体験をきっかけに、幼虫期に形成された記憶は成虫になっても残り、さらにその記憶は子や孫に継承されるという仮説を立て、記憶の研究に取り組んできました。6年間にわたり研究を続け、これまでに1500頭以上を飼育し、行動実験を重ねながら検証を進めてきました。
本研究では、幼虫期に学習した記憶が世代を超えて伝わる可能性があることをデータによって示すことができました。小さな蝶の中にまだ解明されていない仕組みが存在するかもしれないと考えると、生き物の奥深さを改めて実感するとともに、研究の面白さと楽しさを強く感じます。
ここまで研究を続けることができたのは、支えてくれた家族、ご指導くださった先生方、ご支援くださった孫正義育英財団、そして研究に協力してくれた多くのアゲハたちのおかげです。心より感謝申し上げます。
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