「2040年の日本社会」を洞察し、対応すべき社会課題を業界・世代横断的に考えることを目的に、大学生や企業人材など約300人(15校・15社)が参加する未来共創プロジェクト「夜明け会議」の一環として、デロイト トーマツは「夜明け会議2025」のプロジェクト成果発表会を3月23日(月)、都内で開催。2040年の日本社会を見据えた「食卓」「健康」「旅行」の3分野における解決すべき社会課題とアクションプランがまとめられた。

「食卓」「健康」「旅行」の3テーマを題材に、経営者とZ世代が未来に向けた課題と共創を語るラウンドテーブルを実施
「夜明け会議」とは、経営や組織の意思決定を行うX世代、社会や企業の中心世代であるY世代、そして日本社会の未来を担うZ世代が、異なる視点や価値観を持ち寄り、「2040年の日本社会」の未来を共創するプロジェクト。
先行ききを見通しづらい日本の今を、「夜」と感じるならば、夜の向こうにある光を見い出すために何が必要なのか? こうした問いをきっかけに、各世代がつながり、互いの役割を見つけ、望ましい未来の実現に一歩を踏み出すための集いを「夜明け会議」と名付けた。
2025年6月のプロジェクト発足以降、シナリオ・プランニングの手法を活用しながら、各参加者が所属組織の枠を超えて多様な観点から未来洞察を行うとともに、望ましい未来の実現に向けた行動変容の必要性について議論してきた。約半年間にわたって議論を重ねた未来シナリオをもとに、3月23日開催の「夜明け会議2025」のプロジェクト成果発表会で共有・討議された。
「夜明け会議 2025」では、これまでの取組を紹介するとともに、「食卓」「健康」「旅行」の3つの身近なテーマを題材に、約6か月の期間をかけて行った未来洞察の結果を発表。さらに、経営者とZ世代が未来に向けた課題と共創を語るラウンドテーブルや、企業経営者とデロイト トーマツによる社会課題への対応や行動変容に向けて企業横断的なアクションを考えるトークセッションなどが行われた。
<第一部>未来シナリオプレゼンテーション「食・健康・旅行で描く2040年の暮らし」では、Y・Z世代の参加メンバーが中心となり、「食卓」「健康」「旅行」の3テーマについて未来洞察の成果を発表。未来洞察に先立ち実施した、アンケート結果分析や専門家によるインプットなども紹介された。

第一部では未来洞察の成果を発表
<第二部>経営者×Z世代ラウンドテーブル「2040年を見据えた優先課題と共創の条件」では、夜明け会議の参加学生メンバーと企業の意思決定層の計7人が登壇。企業視点と次世代視点を交差させながら、シナリオ・プランニングを通じて洞察した2040年の日本社会に向けて、現在の日本が直面する構造的課題と、その先に求められる変革の方向性について議論を展開した。

第二部で登壇した学生たち。写真左から、立教大学・日高愛梨さん 、国際基督教大学・福井凱大氏さん、慶応義塾大学・小野日向汰さん
<第三部>クロージング・トークセッション「社会実装に向けたアクション提言—次の一手」では、主催であるデロイトトーマツと企業経営層が登壇。第一部、第二部の議論から見える企業横断的な社会課題への対応の必要性に対し、求められる企業の姿勢や必要なアクションなどについて、ディスカッション形式で協議・提案した。

第三部では社会実装に向けて討議
今後、デロイト トーマツは「夜明け会議」でまとめた施策や行動指針を起点に企業や団体との連携を進め、具体化および社会実装に向けた取組を進めていく。また、「夜明け会議」を多業種の連携による社会的価値の創出を目的としたプラットフォームとして位置づけ、次世代を担う人材の参画を促しながら、日本社会の未来像を共創する取組を拡大していく。
「夜明け会議2025」において討議された、「食卓」「健康」「旅行」の3分野における2040年の日本社会の望ましい姿、そのために解決すべき課題とアクションプランは以下の通り
<食卓>
食卓のあり方が多様化し、原材料の海外依存や物価高など様々な外部環境の影響を受ける中でも、食卓が「人と人をつなぎ、幸福度を高める場」ということは2040年でも変わらない。その役割を維持向上させるための施策として、食や健康に関係する各社・団体が保有する様々なデータや知見を集約することで心と身体の健康を保てる食卓のあり方を模索する。
<健康>
メンタルヘルス疾患の増加や社会保障費の増加、医療従事者不足などの課題が顕在化する中、2040 年に向けて、無理なく自分の健康を維持・向上できるセルフメディケーションを促す仕組み作りが必要となる。その実現のため「エビデンスに基づく方法」かつ社会保障費の低減につながるなど、「社会的価値の定量化」の2軸で新たに習慣化すべき生活様式を模索・特定する。
<旅行>
インバウンドによる経済効果の一方で、物価高や円安などを背景に、海外旅行を選択する若年層の数は低迷している。2040 年に向けて、これからの社会を担う若年層が海外で多様な民族や文化に触れて視野を広げることで、より柔軟な発想が社会に還元されることが期待される。経済的な障壁により、その機会を得られない若年層を支援し、彼ら彼女らが積極的に海外渡航を選択できるようになる仕組みづくりを行っていく。