デジタル・ナレッジが運営するeラーニング戦略研究所はこのほど、全国の小中高の教職員を対象に実施した「学校における生成AI活用の実態調査」の報告書を公開した。調査結果から、教育現場における生成AIの活用が校務効率化や授業準備を中心に定着しつつあり、回答した教員の約9割がその効果を実感している現状が浮き彫りとなった。

調査結果によると、校務における生成AIの利用率は84.2%に達した。「会議・報告資料作成」や「連絡文書・お知らせ作成」など、日常的な事務負担の軽減に大きく寄与している。授業準備での利用率も74.4%と高く、主に教材作成の場面で活用が進んでいる。また、教員の約9割がAI利用効果を実感していることが明らかとなった。


一方で、学校内での利用ルールやガイドライン整備、教員研修の実施については学校間で対応差がみられ、「ルール・ガイドラインが未整備」「指導方法がわからない」との悩みが多く挙げられている。
生徒によるAI利用は「授業で利用させたことがある」(18.8%)、「自主利用を把握している」(25.6%)、「自主利用の可能性はあるが把握していない」(33.8%)で、校種によって利用実態の把握状況に差がみらた。
利用用途は「調べ学習」「発表資料作成」「探究学習」が中心で、教員は教育効果への期待を持つ一方、思考力低下や依存への懸念も抱いている。自由記述では「AI利用かどうか判別が難しい」「情報の正確性や精度」に関する不安が目立ち、評価や指導方法への課題認識の高さが読み取れる結果となった。
本調査では、教員の利用状況・学校のルール整備などをもとに「AI活用成熟度」を4段階に分類。その結果、AI活用成熟度が高い学校ほどAIの効果実感・有用性評価も高い傾向がみられた。また、懸念内容も「学力低下」から「運用・管理」へと変化しており、活用定着に伴い課題も変化していく傾向が確認されている。

報告書は、AI活用を真に定着させ教育効果を高めるためには、単なるツールの導入に留まらず、学校単位でのガイドライン策定や教員研修の実施といった体制整備が急務であると示唆している。
<調査概要>
調査手法:インターネット調査
実施時期:2026年4月20日~4月23日
調査対象者:小中高校の校長、副校長/教頭、主幹教諭、主任教員、ICT担当教員、一般教員
回答数 133
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