公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン(CFC)はこのほど、「子どもの教育機会に関する実態調査」の結果を発表した。物価高騰が続く中、世帯年収によって子供の教育や体験活動に大きな格差が生じている実態が浮き彫りとなった。
本調査は、2026年現在の子供の学校外の学習活動や体験活動の現状を把握することを目的に実施し、①全国の小学生から高校生の保護者7,374人を対象とした調査(全国調査) ②2026年度のCFCの支援に応募した生活困窮家庭の保護者419人を対象としたアンケート(CFC利用者調査)の結果をまとめた。

直近1年間の学校外における体験活動(習い事やクラブ活動、旅行など)への参加状況をみると、世帯年収300万円未満の小学生のうち24.8%が、1年を通じて体験活動に参加していないことが判明した。これは年収600万円以上の世帯(8.8%)の約2.8倍にのぼる。また、体験活動に参加している場合の年間支出額の中央値も、年収300万円未満が3万円に対し、600万円以上は11万円と大きな差が開いた。

高校受験を控える中学3年生の学習活動(学習塾や家庭教師など)においても格差が見られる。年収300万円未満の世帯の参加率が36.8%だったのに対し、年収600万円以上の世帯では70.9%と、約1.9倍の開きがあった。年間支出額の中央値も、年収300万円未満が24万円、600万円以上が36万円となっている。

物価高により教育支出を「減らした」割合は、学習・体験活動ともに低所得世帯ほど高くなっている。年収300万円未満の世帯では、支出を減らした理由として76.5%が「食料品・日用品の価格上昇」を挙げた。

さらに、子供の現実的な進路を「4年制大学以上」と考える保護者の割合は、年収600万円以上が75.2%であるのに対し、300万円未満では40.7%にとどまった。進路選択の理由として「家庭に経済的な余裕がないから」を挙げた割合は、低所得世帯が年収600万円以上の世帯の4倍以上に達しており、経済状況が子供の将来に直接的な影響を及ぼしていることが示された。

▶︎調査報告書(全文)はこちら
<調査概要>
【全国調査】
調査手法:WEBアンケート調査
実施時期:3月4日~3月16日
調査対象者:調査時点で小学1年生~高校3年生の子供がいる世帯の保護者
回答数:7374人
【CFC利用者調査】
調査手法:WEBアンケート調査
実施時期:2月16日~3月16日
調査対象者:調査時点で中学2年生または高校2年生の子供がいる世帯の保護者(生活保護受給世帯、児童扶養手当受給世帯等)
回答数:419人