栃木県下野市の全市立小・中・義務教育学校12校で9月、授業支援システム「スクールタクト」の本格活用が始まった。同市における授業支援システムの導入は初の試みであり、児童生徒約4400人を対象に9年間の学びを支えるICT基盤として活用が進められる。

「スクールタクト」は、児童生徒の解答や考えをリアルタイムで共有し、AIやスタディログを活用して相互の「学び合い」を可視化する授業支援クラウド。下野市では、GIGAスクール構想および「第三次下野市教育振興計画」のもと、学びの質の向上を目指してきた。実現に向け、教員の業務負荷を軽減しつつ「協働的な学び」を強化し、一人ひとりの変化や考えに寄り添う教育環境の構築が検討されてきた。複数システムの比較や全校での事前検証(トライアル利用)を経て、今回の導入が決定した。
全校一斉導入により、進学や進級による操作面での負担を軽減し、使い慣れた環境で9年間学習に集中できる体制が整った。事前検証では、低学年の子供でも扱いやすいシンプルな操作性や、接続の安定性が高く評価された。また、共有閲覧機能によって子供同士の成果物を簡単に確認できるため、スムーズな情報共有と「学び合い」の促進につながっている。
授業スタイルに応じた表示の切り替えや、子供の進捗状況をリアルタイムで把握できる機能が教員の指導をサポートしている。さらに、あらかじめ豊富な課題テンプレートが備わっているため、教材作成にかかる教員の負担軽減や効率化を実現。下野市は今後も、「誰一人取り残さない教育」の実現と教員の業務負荷軽減の両立を目指していく。