立命館中学校(京都府長岡京市)は、1年生240人を対象に、生成AIを活用したアプリ開発体験講座を2026年度も実施する。本講座は、takeforestがカリキュラム設計、教材開発、講師およびメンタリングを担当するもので、同校の探究学習カリキュラムとして継続導入されている。

2025年度の実践では、中学1年生240人が身の回りの困りごとを工夫して抽出し、生成AIツールを使って実装に挑戦したことで約50本のアプリが完成した。制作事例には、校内で教員の現在地を確認できる「Teach Finder」や、会話の途切りをAIがサポートする「Chat Buddy」、学習時間やアプリ利用を管理する「せーげん」など、生徒目線ならではの発想が並んだ。
従来のプログラミング学習は言語習得のハードルが高く、途中で躓きやすい点が指摘されていた。同校ではtakeforestの専門的なサポートとAIの補助を取り入れることで、プログラミングの難度を下げ、「課題発見」「仮説検証」「改善」といった試行錯誤のサイクルを早期に体験させている。
同校課題研究科・情報科担当の長野教諭によると、従来の探究学習はアイデア考案にとどまりがちだったが、アプリという実際の形に落とし込むことで「本当に困りごとを解決できるか」という検証視点が生まれたという。動くアプリを自ら制作した成功体験により「自分たちにもアプリがつくれる」という自己効力感が高まり、課題解決の主体者として深く考察する姿勢が見られるようになった。
文部科学省のガイドライン改訂などを受け、教育現場では「答えを得る力」ではなく「解くべき課題を見つけ出す力」の重要性が高まっている。同校では9月から12月にかけて全10回程度の講座を実施予定で、takeforestとの連携のもと、AI時代に対応した課題創出型の探究教育を進めていく。