フットマークは、通学にランドセルを利用している小学1〜3年生とその保護者1200組を対象に「ランドセルの重さに関する意識調査」を実施した。同調査は今回で4回目で、教科書を入れた状態でのランドセルの重さの平均は4kgを切ったことが初めて確認された。しかし依然として多くの小学生が通学時にランドセルを重いと感じていることが分かった。
昨年の調査よりランドセルの平均の重さ(教科書を入れた状態)は4.13kgから3.94kgに減。初めて4kgを切る結果となった。長年ランドセルの重さと児童への影響を研究している大正大学の白土健教授は、この要因について「置き勉が推奨されてきていることや、各社の企業努力でカバン自体が軽量化してきていることも要因のひとつ」と分析。
ただ、3kg以上の荷物を背負う小学生は63%で昨年より減少しているものの、ランドセルが重いと回答した児童は91.4%となった。
荷物の重さに大きく影響しているのが「置き勉」の可否だが、禁止されている児童は32%。しかし禁止されていないが、「家庭学習のため」「何となく持って帰ってきている」が62.1%だった。この結果に白土教授は、「過渡期で重さが増す状況となっている中、子供は忘れ物をしないために、過剰な荷物を入れている傾向が見られる。帰宅後ランドセルをまったく開けないケースもあるようで、保護者がまず子供の荷物の中身を把握してあげることが大事。さらには一緒に時間割を見て、該当科目のみを入れることを提唱したい」とコメントしている。
またランドセル以外に荷物を持ち運びしている児童は90.7%とランドセルとサブバッグの二個持ちは常態化している。
今回の調査では9.2%の保護者が「入学後に買い替えを検討した」と回答。理由は「カバン自体が重いから」続いて「子どもの身体の負担を減らすため」。この数字は年々増加しており、調査開始の2021年と比較すると約3倍に増えていることが分かった。さらに革製以外のランドセルの存在を認知している保護者も前回55.2%から64.6%にアップ。ランドセルの選択肢の多様化が感じられる結果となった。
<調査概要>
調査対象:通学にランドセルを使用している小学1~3年生と保護者1200組
調査期間:3月12日~24日
調査方法:インターネットによる調査(クロスマーケティング)
調査地域:全国