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聖心女子大学、文科省採択事業「『ユネスコ教育勧告』普及のための教材開発及び教員研修モデルの構築」の成果を公開

2025年6月2日

聖心女子大学が展開する「『ユネスコ教育勧告』普及のための教材開発及び教員研修モデルの構築」は、文部科学省による2024年度「SDGs達成の担い手育成(ESD)推進事業」に採択されている。これは、現代教養学部教育学科の永田佳之教授を代表者とする取り組み。ユネスコ教育勧告の「14の主導原則」に焦点を当てたカード型教材を作成し、教員研修やNPO職員、保護者、教育委員会職員等の研修で活用している。また、イベント開催やデジタル版の作成も実施。これらの取り組みの成果は、「ユネスコ教育勧告カード型教材サイト」やSDGs達成の担い手育成推進事業取組・成果ページにて公開されている。

 

■文科省「SDGs達成の担い手育成(ESD)推進事業」採択事業

この取り組みは、2023年11月のユネスコ総会で採択された「平和と人権、国際理解・協力、基本的自由、グローバル市民、持続可能な開発に関する教育勧告」(ユネスコ教育勧告)の普及を目指したもの。永田教授らはその目的のために、ユネスコ教育勧告の中の「14の主導原則」に焦点を当てたカード型教材(案)の作成に着手した。

教材は教職員等を主な対象としたもので、作成の過程においては教員やNPO職員、保護者、教育委員会職員等の試験的な研修を重ねることで、より質の高い内容に仕上げた。さらに、紙媒体と並行してデジタル版も作成。ダウンロードすることで全国どこでも使用することができるようにし、プログラムの普及を推進した。

研修等の活動は、静岡県内および東京都内のユネスコスクール、長崎県内のSDGs未来都市認定の壱岐市で実施。加えて、学校だけでなく地域での可能性も広げるために、神奈川県内のフリースペース(不登校児童・生徒を主な対象にした「居場所」)も職員研修として追加された。

2025年1月には、公開イベント「私たちがつくるユネスコ教育勧告 ―〈コンヴィヴィアル〉から開く14の扉―」(主催:聖心女子大学グローバル共生研究所、日本国際理解教育学会)を開催。学校の教員や地域の専門家を招き、カードの抽象的な鍵概念がいかに学校等の現場で具現化されているのかについて議論したほか、ユネスコ教育勧告の日本での可能性や課題について広く共有し、報告書としてまとめた。

教材によって習得が期待される創造的思考、協働的思考、批判的思考等は、SDGs達成の担い手に必要な能力・資質として、ESDで主唱されているものと重なっている。また、ユネスコ教育勧告の「12の学習目標」との共通も多く、14原則と12目標の有機的な連動が読み取れ、後者の教材化の可能性も示唆される。

なお、研修を通して実施したアンケートでは、参加した教職員等の165人のうち「大変に満足した」は51%、「満足した」は41%、「まあまあ」は8%、「やや不満」と「大変に不満」は0%であり、9割以上が肯定的な評価であった。終了後の振り返りにおいても「生徒たちにも授業で実施したい」「総合学習の時間でも活用したい」といった声が聞かれ、ユネスコ教育勧告の有効性や可能性を実感できる結果となっている。

 

■カード型教材について

永田教授らはまずユネスコ教育勧告の熟読を通して勧告文全体を理解し、「14の主導原則」の個々のエッセンスを意訳。それを補完するために原則ごとに3つの問いを作成し、計42の問いを設けた。カード型教材はこれらを表面として、裏面には原文(英語)と邦訳、必要に応じて参考情報のQRコードを盛り込む形で掲載した。

下記のウェブサイトで、カード型教材や事業の取り組みついて公開している。

▶︎ユネスコ教育勧告カード型教材サイト

 

聖心女子大学

文部科学省「SDGs達成の担い手育成(ESD)推進事業」

 

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