NTT東日本埼玉南支店は10月25日、獨協埼玉高校サイエンス部の生徒を対象に、JTB埼玉南支店、越谷市と連携して市内水田に設置している「田んぼダム」の仕組みや環境モニタリングの方法などの説明を実施した。
越谷市では、気候変動による水害リスクの高まりを背景に、2024年7月からNTT東日本や農業事業者と連携し「水田ポテンシャル調査」を行っており、水田の雨水貯留機能を活かした水害対策として注目される「田んぼダム」はその一環の取り組みだ。JTBは学校・教育機関向けサービスを提供しており、本取り組みは、JTBが獨協埼玉高校に協力を依頼し、同校サイエンス部の研究活動の一環として視察を実施することで実現した。

本取り組みは、視察を通じて、生徒たちに環境保全や防災の視点から持続可能な地域づくりについて考えてもらうとともに、今後の学校における探究学習のあり方を見つめ直す契機となることを目的としている。

圃場に設置されたICT機器を見ながら説明を聞く生徒たち
当日は、生徒たちはICT機器が設置された実際の圃場で、IoTセンサーや通信機器を用いた水位の遠隔監視や、クラウド連携によるデータ活用の仕組みを体験した。水田が持つ多面的な機能を学びながら、環境・防災・科学の融合について理解を深めた。また、「田んぼダム」は脱炭素にも貢献することから、気候変動や豪雨災害への備えとして注目されるこの視察を通じて、次世代の防災意識と科学的探究心を育むことができた。
参加した生徒らからは、「IoT技術が防災課題の解決にどう活用されているか現場で直接見ることができ面白かった」「田んぼダムの仕組みに大きな可能性を感じた」などの感想が寄せられた。