建学の精神に基づき、多様な教育を実施する私立学校は、日本の学校教育の質・量の両面を支える大きな役割を果たしています。大学で7割、高校では3割、幼稚園では9割の学生等が在籍しており、日本の教育の質向上を図るうえで、私立学校の振興策は重要です。
一方で、急速な人口減少により、今後私立学校を取り巻く環境は大きく変化します。地方における私立大学等は、地域の産業や生活に不可欠な人材養成を支えてきましたが、今後の人口減少により地方の中小規模の私立大学等が撤退を余儀なくされる可能性も指摘されています。OECD加盟国等と比較しても理工系人材の割合が低い我が国においては、デジタル化等が進展し産業構造が変化するなかで、いわゆる理系人材が不足するとも見込まれています。
文部科学省においては、このような状況を見据え、日本の未来を支える人材育成を行う私立大学等への重点的な支援を進めていきたいと考えています。具体的には、地域経済の担い手やエッセンシャルワーカー等を育成する地方中小規模大学等への支援の重点化、日本の産業を支える理工農系人材の育成を行う大学等への支援の重点化等に取り組んで参ります。同時に、研究力の高い私立大学等が国際的にも研究力で競い合える拠点となるような環境整備へ集中的に支援する枠組を構築して参りたいと考えています。また、経営改革を必要とする私立大学等に対しての早期の経営指導等にも取り組んで参ります。
私立高等学校に対しても教育環境の質の向上のため、物価高騰等への対応をはじめとする私学助成の充実に努めて参ります。本年も引き続き、私立学校の振興に取り組んで参ります。