東京学芸大学教育インキュベーション推進機構と福島県大熊町はこのほど、連携協定を締結した。
本協定は、両者が相互の資源や強みをいかしながら、多角的な連携を進めることによって、地域における教育の充実や新しい学校づくりの推進に貢献することを目的としている。具体的には、新しい学校づくり(学び舎ゆめの森)の推進や教育をはじめとする多分野連携による学びを軸とした地域づくり、自治体の教育ビジョンに基づく教育政策・施策、教育現場の取り組みの効果測定、事業の推進に係る人材の確保・育成や教員養成・研修のあり方、教育領域における産官学連携の促進など、多様なテーマにわたって協働し、実践的な研究と取り組みを展開する。

大熊町は新たな町を一から創り上げるなかで「子供の幸せ」、「学校の役割」を町全体で考え、「学び舎ゆめの森」を中心とした、子供たち一人ひとりのウェルビーイングを追求しており、未来の教育を先取りするものである。今回の連携協定では「教育ウェルビーイング研究開発プロジェクト」を通じ、大熊町の目指すウェルビーイングとは何なのかを共に答えを探すことで、大熊町の教育の更なる発展に貢献できるものと確信している。
東日本大震災や原発事故から14年が経ち、大熊町は復興に向けて邁進している。町の再生は建物などのハード面だけでなく、教育や子育てなどの質を高めるというソフト面が必要不可欠であり、教育は未来の町づくりを担う人材を育てる根幹である。相互の信頼・協力のもと「学び舎ゆめの森」を核に行政、教育委員会、学校現場が一丸となりこの度の連携を最大限生かすことで、実り多きものとしていきたい。