NTTPCコミュニケーションズ(NTTPC)、トモイク、Livelyの3社は11月26日、9月に開催された「第2回クアトロヘリックスキャンプ in 横浜」での受賞をきっかけに横浜市立大学の支援を受け、子育て支援をテーマとした共創事業を開始すると発表した。
本事業では、「すべての子どもが、親だけでなく社会全体から温かく支えられながら健やかに育つことができる社会の実現」を目指し、テクノロジーと人の力を融合させた支援モデル「ソーシャルペアレンティング」の社会実装に向けた実証を行う。ソーシャルペアレンティングとは、子供は親だけでなく、地域住民や企業、行政など社会全体で育てるという考え方のこと。
少子高齢化に伴い、育児に関する課題が顕在化している。日本では、伝統的な子育て観が根強く、外部支援の活用が進みにくい状況から保護者の負担が増大。さらに、コミュニティ間で情報格差が生じ、必要な支援や知識が行き渡らないことも課題となっている。
こうした課題をデジタル技術で解消し、「親だけが子育てを担う」時代から「社会全体で子どもを育てる」時代への転換を目指し、地域・企業・行政・NPOなど多様な主体による支援体制の構築が求められている。
「クアトロヘリックスキャンプin横浜」は、メンタルヘルスケアの市場創出を目指す日本初のオープンイノベーションイベント。横浜市立大学COI-NEXT拠点と全国のスタートアップ企業、大企業、行政、地域の未来を形作る学生によるオープンイノベーションを目的とした合宿で、第2回が9月12日~13日にTECH HUB YOKOHAMAにて開催された。
NTTPC、トモイク、Livelyの3社による「ソーシャルペアレンティング」市場創出の企画案は、社会課題への実効性のあるアプローチであることが評価され「拠点賞」を受賞。新たな共創事業を立ち上げることとなった。
社会が抱える課題に対して、テクノロジーと人の支援を組み合わせた新しい支援モデルの構築を目指している。
本取り組みでは、睡眠が育児期の心身不調の前兆として非常に重要な指標であることを踏まえ、以下のような多角的かつプライバシーに配慮した支援モデルを展開する。

Minds1020Lab:横浜市立大学が国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の「COI-NEXT(共創の場形成支援プログラム)」の一環として設置した研究拠点
本取り組みの効果検証は、COI-NEXTの取り組みの中で進行します。横浜市立大学は、研究デザインの立案やデータ分析を通じて検証環境を構築し、その成果の学術的発表・論文化を目指す。科学的根拠に基づいた検証を通じて、社会的インパクトの可視化と政策提言を行い、社会的認知の向上を図る。