富山高等専門学校は11月4日に、GX(グリーントランスフォーメーション)人財の育成を目的とした特別講義「洋上風力発電について学ぼう!」を開催した。
本講義は、国立高等専門学校機構が推進する「COMPASS 5.0(次世代基盤技術教育のカリキュラム化)」の一環として実施したもの。高専機構では、2024年度より新たに「エネルギー・環境分野」における洋上風力発電教育を重点分野に位置づけており、2025年度から実践校に選定された富山高専において、学生および教職員が洋上風力に関する最先端の知識を体系的に学ぶ機会となった。

特別講義の様子
当日は、商船三井マリテックス、商船三井、北拓から、洋上風力発電事業に携わる4人の専門講師が登壇。講義では、洋上風力発電の基礎から、建設前の立地環境調査、建設資材や部品の海上輸送、さらにメンテナンスを含む運用段階に至るまで、洋上風力発電事業の一連の流れを実際の現場経験をもとに解説した。学生たちは、実際の海上プロジェクトの流れを具体的に学ぶことができ、将来のキャリア形成にもつながる貴重な機会となった。
講義には、富山高専商船学科を中心に、他学科を含む45人の学生と9人の教職員が参加。質疑応答では予定時間を超えるほど活発な議論が展開され、学生からは「洋上風力事業に関わる多様な職種を知ることができた」「海上輸送の重要性を実感した」などの感想が寄せられた。また、当日の様子は、COMPASS5.0 再生可能エネルギー分野(風力)拠点校等にもオンライン配信され、全国の高専関係者とも学びを共有した。