カモマンは、教員の「働きがい」および「働きやすさ」を科学的に可視化する教師エンゲージメントサーベイを活用し、文京区教育委員会と連携して、区内公立小学校における実証事業を開始した。本事業は、文京区が推進する「文京共創フィールドプロジェクト B+(ビータス)」の採択案件として、学校現場の持続可能な働き方改革を目的に実施される。

教師エンゲージメントサーベイは、先行研究を基に開発された教育現場特化型の組織診断ツール。25の指標から成る客観的・定量的な診断結果と専門スタッフによる提言を通して、学校現場の職場改善・人材定着・採用広報までを一気通貫で支援する。
導入校の平均値では、「働きがい」を測るエンゲージメント指数:+6.7%向上、「働きやすさ」を測る職場環境指数:+8.2%向上が確認されている(2024〜2025年度の導入校平均)。これらの成果は、大掛かりな制度改正によらず、日常的な意識と行動の変化によって達成されたものだという。
ストレスチェックは不調予防を目的とした「ネガティブ状態の検出」であり、満足度アンケートは活動水準が低いほど高評価になる傾向があるが、エンゲージメントサーベイは「前向きに働く心理状態」を定量的に測るもので、仕事への態度・認知×活動水準の両面から“活力ある職場”を可視化する点が特徴だ。
文京区では、本実証を通じて、区立学校において更なる魅力向上につながることに期待を寄せており、まずは、区の現状に適するかを判断するために一部の区立学校で実証を進める。