長野県上田高等学校でこのほど、洋服の大量廃棄問題を背景に「ファッションの選択肢としての着物」についての探究学習が行われた。本取り組みでは、リユースサービス「バイセル」を展開するBuySell Technologiesが、リユース着物を無償提供するなど協力し、生徒・教員が実際に着物姿で学校生活を送る調査をサポートした。
同社は、社会的な活動に着物を活用することを希望する企業や団体へ無償でリユース着物を提供する「いいもの、つづくものプロジェクト」に2020年より取り組んでおり、今回の支援もその一環。

江戸時代から残る「古城の門」がシンボルの長野県上田高等学校では、授業にグローバルスタディという探究活動が設けられている。今回、同校2年の宮本さんは、洋服の大量廃棄という社会課題を背景に、ファッションの選択肢として着物がどう役割を果たすのかをテーマに設定した。このテーマに対して、生徒・教員8人が、1月13日〜16日の4日間、自分たちで着付けして着物姿で学校生活を過ごし、どのような変化や問題点が見つかるのか調査を行った。

調査の参加者からは、着物のメリットとして、▽姿勢がよくなった▽気持ちが引き締まる▽髪型や和装品などを変えたことでおしゃれの幅が広いことがわかった――などの意見があった。一方、デメリットとしては、▽洋服想定で作られているリュックサックなどが背負いづらい▽着付けが難しく、自分でできたら楽だけれど、学ぶ機会がない――といった意見があった。
本取り組みを企画・実施した宮本さんは、調査結果を受けて以下のようにまとめている。
「着物には不便な点、工夫が必要な点などありますが、メリットもあります。そのメリット・デメリットに対応している人には着物は新しいファッションの選択肢になると考えました。着物の、ファストファッションにはない、また現代の洋服に対比して広がっていく斬新さであったり、普遍さも備えているという魅力には、いわゆる持続的なファッションとして十分な可能性があるとわかりました。
結果で出た、着付けを学ぶ機会が少ないという意見から、着物に関する情報をまとめた小冊子を作る予定です。再度活動を行い、参加者を増やした形で着物に触れる機会を増やすことも考えております」。