東京都文京区はで、区立中学校10校のうち1校を除く9校を対象に、SNSを通じた「闇バイト」への加担を防ぐ体験型情報リテラシー教育プログラム「レイの失踪」の導入を6月より開始している。近年、SNSを通じた特殊詐欺や強盗などの闇バイトに10代の子供が巻き込まれるケースが深刻化しており、早い段階からの防犯教育を推進する。

本プログラムは慶大発の教育スタートアップ企業「Classroom Adventure」が開発したもので、区内の各中学校へ専門講師を派遣する出張授業形式で今年度末まで順次実施される。
従来の教員による座学だけでなく、ゲーミフィケーション(ゲーム要素の学習応用)を活用した体験型の学習スタイルを採用している。

授業の様子
生徒は失踪した友人「レイ」のSNSを探索する謎解きを通じて、闇バイトに勧誘され、個人情報を奪われて抜け出せなくなる過程を疑似体験する。
どのような投稿が犯罪グループの標的になるかを見直す「狙われない」、危険な求人や隠語を見抜く「騙されない」、組織の罠を理解する「ハマらない」の3ステップを体験的に学び、子供たちが犯罪リスクを自分ごととして捉えて具体的な回避スキルを身につけることを狙う。
文京区は昨年度から同社と協力関係を築いてきたが、犯罪手口の低年齢化を踏まえ、区主体で中学校現場への全面的な導入に踏み切った。成澤廣修区長は「体験型だからこそ『自分ごと』として危険性を理解できる」と期待を寄せている。同社は今後、官民連携によって中学生の犯罪被害・加害を防止する先進的なモデルケース構築を目指すとしている。