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教育ICT

GIGA環境2か月経過で職員室の雰囲気が変わった

2021年4月5日

川崎市教育委員会(小学校114校、中学校52校)はGIGAスクール構想に向けて小中学校にChromebook、特別支援学校にiPadを導入し、校内LAN環境も強化した。川崎市立南河原中学校では導入後、2か月経過。既にGoogle Workspace for Educationを始めとして活用が進んでいる。教員が活用の様子や導入前の研修について報告した。

Google GIGA School PackageYouTube公開導入事例(神奈川県川崎市)より

川崎市立南河原中学校

GoogleではGIGAスクールパッケージを選択した教育委員会にキックスタートプログラムとして「プレ研修」「コア研修」「アドバンス研修」を提供している。川崎市にも「コア研修」「プレ研修」を提供。今夏には「アドバンス研修」も予定している。

プレ研修は、1時間程度のオンライン動画研修で、基礎基本を身につける内容。Webにも公開しており、誰でも視聴できる。コア研修は、対面で行う1日研修で、操作体験をしながら主にGoogle Workspace for Educationの主要ツールの効果的な利用方法を学ぶ。希望によりオンラインでも実施。アドバンス研修も対面で行う1日研修で、ワークショップ等でより発展した活用を学ぶ。▼キックスタートプログラム=https://events.withgoogle.com/kickstart-program/

教員も積極的に活用
稲毛伸幸校長

Chromebook配備後、2か月が過ぎた。職員室では「こんなことはできるだろうか、できるかもしれない、こうしてみてはどうだろう」と、和気あいあいとした雰囲気でアイデアを出し合っている。その姿が子供にも良い影響を与えていると感じている。

研修で意識が変わった
小川慎史教諭

1人1台端末導入については当初、懐疑的だったが、研修を受講して、Chromebookは操作しやすいと感じた。共有のためのアプリが複数あり、生徒同士でも教員同士でも活用でき、楽しく効果的に学習を進めることができそうであると感じた。

活用イメージがわいた
新山英樹教頭

1日研修を、わくわくした思いで受講した。このアプリは学校でこんな活用ができる、というアドバイスでイメージがわいた。実際に活用してイメージを持つことが重要であると感じた。

オンラインで生徒総会
田内絢子教諭

クラスで初めてログインする際は大型提示装置に方法等を提示して進め、スムーズに進んだ。
生徒活用が早速始まっている。生徒総会では、放送室から全教室の大型提示装置に中継した。生徒の手元のChromebookには議案書を提示し、委員長が教室の大型提示装置を通して皆に説明した。承認の際にはGoogleMeetを使った。全校生徒が体育館に集まらなくても全員で決議ができた。

授業を録画すれば、自分のクラスの他教科の授業の様子や、自分の授業の様子を見ることもできる。様々な活用ができそうだ。

調べ学習で活躍しそう
霜山菜緒教諭

生徒たちはChromebookを喜んでいた。調べ学習では、これまで調べる内容を教員が提示していたが今後はインターネットを活用できるので幅が広がりそう。様々な場面で生徒の考えを深める活用ができる。

◇ ◇ ◇

追加設定不要で持ち帰り

Google for Education
スチュアート・ミラー氏

日本のGIGAスクール構想は世界から注目されている。これほどのスケールで配備した例を見ない。今後世界にモデルとして広がっていくのではないだろうか。

Chromebookの管理コンソールは約500種の設定ができ、自治体に合わせた管理ができる。フィルタリング機能を標準搭載しており、紛失時・盗難時も遠隔で端末を無効化できる。学校外でも最新のセキュリティ対策が適用され、追加設定なしで持ち帰りができる。今後は教育分野だけではなく行政サービスも拡大する。

セキュリティ機能を強化
オフライン機能も搭載

Googleは2月、教育機関向けクラウドサービス「G Suite for Education」を「Google Workspace for Education」に改名。これに伴い、セキュリティと遠隔管理機能、GoogleMeetの強化等を提供。アプリのオフライン機能も追加。4月以降順次利用できる。

クラウドストレージ容量も変更。原則として1ドメイン100TBまで。
Google GIGA School PackageYouTube公開導入事例(神奈川県川崎市)より

シンプルな管理・運用
大規模導入に必須
川崎市教育委員会

頑丈で管理もシンプル
川崎市総合教育センター情報・視聴覚センター 栃木達也室長

GIGAスクール構想では、児童生徒と教職員合わせて川崎市内の児童生徒と教職員計12 万のアカウントやPCを短期間で準備し、継続的に管理しなければならなかった。児童生徒数が1000人を超える学校も多い。

Chromebookはアカウント管理やセキュリティの考え方がシンプルな点が良かった。スマートフォンのような感覚でどこでも活用でき、一日フル活用しても充電が持つ点や頑丈な点も安心。

ChromebookやGoogle Workspace for Educationの活用経験がほぼなく、これまで積み上げてきた教材が活用できない面については、全員で同じスタートを切り、みなで創意工夫しながら取り組むことができると考えた。新しい発想は積極的に取り入れていきたい。

校務用PCや校務支援システムは既存の仕組みを引き続き活用。教員は校務用と授業用のPCを2台所有している。

校内ネットワークについては工事が完了している。現在、川崎市では学校外ネットワークをセンター集約で接続しているが、今後はローカルブレイクアウトをする方向で進めている。

教員も共有・協働
知恵を出し合っている
新田瑞江指導主事

「かわさき教育プラン」では、共生・協働を重視しており、Googleのソリューションは協働を前提に開発されている点に共感した。

1人1台端末を協働に活用するために最も重要なのは教員のマインドセット。Googleキックスタートプログラムが良いきっかけになった。1日6時間のハードなプログラムだが「これができればGIGA環境を活用できる、学校が変わる」という思いを共有して進めることができた。

川崎市ではGIGAスクール構想推進教師を決めて進めており、既にGoogleClassroom上で情報共有が進み、トラブルにも知恵を出し合って解決している。このほか教育委員会内にコールセンターを設けて支援している。

教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2021年4月5日号掲載



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