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教育ICT

授業目的公衆送信補償金制度は豊かな情報教育に必須、すべての学校で活用を

2021年10月4日

2020年4月から施行された改正著作権法第35条(学校その他の教育機関における複製等)で新設された「授業目的公衆送信補償金制度」の本格実施が始まっている。一般社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)の久保田裕専務理事に聞いた。

1人1台の端末活用が始まった。授業目的公衆送信補償金制度は「著作権があるから授業で公衆送信ができない」という声から生まれたもので、著作権利者の反対の中、ユーザのために設置された、すべての学校で利用されるべき意義ある制度。そんな中、本制度を利用せず、第35条で無許諾・無料での利用が認められている複製、同時送信、公への伝達の範囲のみで授業を進めるというスタンスは後ろ向きな活用である。端末を使ってインターネット上の情報を扱う際や授業を進め、情報の本質と著作物を理解して豊かな表現につながる情報教育のために、授業目的公衆送信補償金制度は広く活用できる。

■同じ設置者でも対応が異なる理由

オンライン授業実施の際、内容を児童生徒のみが後日視聴できるようにYouTube等で配信する例、していない例があるようだ。これは、どのような著作物を授業で活用しているのかにより対応が異なる。

例えば、すべて教員自作の教材で他人の著作物を利用していない場合は自由に送信することが可能であるし、他人の著作物を利用している場合でも「引用(著作権法第32条)」などの権利制限規定が適用される場合は、著作権者の許諾を得ずに利用できる。その他の場合には著作権法第35条の授業目的送信(欄外参照)として、無許諾かつ補償金を支払うことで配信が可能となる。

ただし、著作物の種類や用途、配信の態様で著作権者の利益を不当に害している場合には、授業目的送信は行えず、許諾を得ることが必要。例えば、授業内容録画の公開が、制限のないYouTube等、当該授業を受けた児童生徒以外の誰でも見ることができる場合だと「著作権者の利益を不当に害している場合」に当たる。

■学習者用デジタル教科書の配信

また、補償金制度の下、教科書や学習者用デジタル教科書、教材等を授業配信する場合は、不特定多数への配信ではなく、かつその教材を受信する児童生徒全員が購入している場合は「著作権者の利益を不当に害している場合」に当たらないと考えられる。

■クリエイティビティの産物=著作物

著作権法は法律であり、ルールを違反すると罰則が生じる。堅苦しいイメージもあるが、著作権とは、作品とそれを生み出した作者を保護するための法律である。

著作物はクリエイティビティの産物であり、オンライン上でのやりとりが日常化され、発信手段が増えた今、利用する側のみならず、利用される側になる確率が一層高くなった。さらに、社会全体でクリエイティブな人材育成が望まれている。著作権の理解は一層重要になる。どのような教育をするのかで、その後の国の方向性が変わる。著作権を理解することは、情報活用能力育成やクリエイティブな人材づくりにも役に立つ。

現在、3つの大学(山口大学、国士館大学、東京工芸大学)で、著作権に関する講義を担当している。著作権を伝えるためには著作物の特性や創作の意味を知ることが重要だ。情報社会に参画していく態度としてクリエイティビティをリスペクトすることが著作権の本質的な理解につながると伝えている。著作権で委縮しすぎないことも重要だ。ACCSでは、オンライン上の著作権侵害等を防止するための取組を展開しており、広く質問を受け付けている。▼ACCSTEL0359765175


授業目的公衆送信補償金制度

ICTを活用した教育での著作物利用の円滑化を図るため、これまで第35条で認められていた遠隔合同授業以外での公衆送信についても、本補償金を支払うことにより、無許諾で行うことができる。学校等の教育機関の授業で、予習・復習用に教員が他人の著作物を用いて作成した教材を生徒の端末に送信すること、サーバにアップロードすることが可能。使用した教材についてはSARTRASに報告する必要がある。

35条『教育機関における複製等』

教育を担任する者やその授業を受ける者(学習者)は、授業の過程で使用するために著作物を複製・公衆送信・公衆送信されるものについて、受信装置を用いて公に伝達することができる。ただし、ドリル、ワークブックの複製や、授業の目的を超えた放送番組のライブラリー化など、著作権者に不当に経済的不利益を与えるおそれがある場合、この例外規定は適用されない。また、公衆送信のうち「主会場」での授業が「副会場」に同時中継されない公衆送信を行う場合は、補償金の支払いが必要。

教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2021年10月4日号掲載

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