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教育ICT

校内フリースクール 各校に順次開設 <岡崎市教育委員会教育政策課GIGAスクール戦略係長・川本祐二氏>

2022年3月7日
第86回教育委員会対象セミナー・名古屋

第86回教育委員会対象セミナー「GIGAスクール構想ICT機器の整備・活用」を2月15日、名古屋会場とオンラインのハイブリッドで開催。


岡崎市教育委員会教育政策課GIGAスクール戦略係長・川本祐二氏

岡崎市教育委員会教育政策課GIGAスクール戦略係長・川本祐二氏

GIGAスクール以前からiPadをフル活用していた岡崎市ではGIGAスクール構想により2020年度中に「1人1台環境」を配備。教職員にも校務用PC(Windows)に加えてiPadを配備し、リモートで校務できる環境だ。その後さらに1年を経た現在の活用や工夫について報告した。
…・…・…

昨年も「運用なくして活用なし」と報告したが、1年を経てその考えはさらに強くなっている。端末活用のためには基盤となる運用が何より重要だ。

今年度は組織改編で「GIGAスクール戦略係」となり、GIGA環境を通して学び方改革と教職員の働き方改革を実現する。

GIGAスクール戦略係」には教員籍の係長の下、指導主事1名が活用指導を、情報政策課出身の行政職2名が管理・運用を、校長OBであるGIGAアドバイザーが研修や管理職への助言を行っている。学校がGIGAスクールの趣旨を受け止めて主体的に実践するためにも管理職への助言は重要だ。

持続可能な運用のためにはベンダーや保守業者との協力体制がカギとなる。そこで、GIGA環境に関するヘルプデスクを設けて一元管理している。電話はなるべく使わないようにし、文字ベースでのやりとりを基本として効率化を図っている。学校からの相談や依頼はTeamsで教育委員会に届くとともに、ヘルプデスクにも自動的に共有される。内容によってベンダーや保守業者、メーカーに依頼して学校の要望にリアルタイムに対応している。例えば市外からの転入生への情報端末・アカウント配備は、学校担当が入力フォームに登録すると、それをもとに保守業者が対応。1~2日で対応できる。

■情報共有の手段が増えた

GIGA整備により、飛躍的に情報量が増えたため、情報の共有や伝達が重要になった。まず、毎日の「ICTかわら版」で市教委から全教職員に情報提供をするとともに、各校1名の情報主任を中心にTeamsやグループウェアで学び合ってICT活用力を高めている。また、全員が参照できるマニュアルもTeamsに掲載。申請フォームも各種そろえた。

■年度更新は昨年度の反省点を改善

年度更新を円滑に行うことが新年度のスムーズな活用につながる。

前回の年度更新ではスケジュールに余裕がなく、卒業生の端末のリフレッシュ作業が中途半端で、新年度以降も断続的に作業が発生した。そこで「ありがとうMyタブレット」と題した活動を位置付け、マニュアルや動画を準備し、感謝の気持ちをこめてクリーニングや初期化する期間を設け、各自で行えるようにした。

岡崎市は小学校1年生から中学校3年生に11台のiPadを配備しているが、このうち小学校2年生以上は「Myタブレット」として個人に貸与し、6年間、同じ端末を使用することになる。小学校1年生は11台分整備されるが、どの端末を使っても良いという運用だ。

ICTが一般化

GIGA配備により、一部の熱心な教員のものであったICTが本当の意味で一般化してきた。

児童生徒は一日中「Myタブレット」を手元に置いておき、様々な活動に活かすスタイルが早期から定着している。

甲山中学校では、朝学習として端末上でタブレットドリルを実施。授業中も振り返りに使ったり、様々なツールを使ったりしており、帰りには充電保管庫に格納している。

男川小学校ではグループで考えを共有したり、動画を見て振り返りをしたり、オンライン配信により自宅で学ぶ様子が見られた。南中学校ではボーカロイド教育版を使って自分の俳句にメロディをつけたり、「GarageBand」で作曲するなどクリエイティビティを発揮していた。また、音楽鑑賞の際にも互いの感想を共有したり、頻出ワードを可視化して気付きを促し、学びを深めていた。

友達の感想を読んでコメントを送り合うという活動の繰り返しが、学び合う集団を育てていく。協働学習支援ツールを使うと誰のコメントを誰が何度閲覧したのかもわかる。コメントの閲覧数は、学びに向かう力の強さの指標にもなる。

■学級集団心理検査で子供理解と学習指導

よりよい学校経営・学級経営のためにも個や集団の理解や見取りは重要だ。

本市ではエビデンスに基づいた児童生徒理解のため、WEBQUを導入し、声かけやあたたかい人間関係構築のための個別支援の在り方について話し合っている。

教科担任制である中学校でも、個々の生徒に関する情報共有がしやすくなり、学習指導に反映しやすくなった。

■校内フリースクール 各校に順次開設

新型コロナウイルス感染症対策により、ほとんどの学校でオンライン授業やハイブリッド授業にチャレンジしている。多くの教員がオンライン授業の経験値を積んだことは、市内全体で大きな財産となった。学校間交流や海外交流、オンライン職場体験、専門家へのオンラインインタビュー、各種オンライン出前授業や社会見学等、社会とかかわる様々な可能性が広がった。

校内フリースクールの試みもその1つだ。フリースクールに所属する児童生徒がいつでも在籍学級の授業にオンラインで参加できるようにしている。担任の教員や支援スタッフも在籍している環境の中で、各自のペースでプログラミングを学んだり、作曲やビデオ編集をしたりし、フリースクールの仲間と関わり合いながら各自のペースで学んでいる。ソファやテントを設けるなどして安心して学べる教室環境を各校が創意工夫しており、今後は全中学校に順次開設予定。

■市内全校で双方向型オンラインセミナー

ネット環境の強靭化によって海外や校外とつながる機会を増やしている。

SINET活用の実証事業の一環で、チームで学ぶ双方向型オンライン・サイエンスセミナーを12~2月にかけて4回実施。研究機関や研究者と各学校をつないだ。ノーベル化学賞受賞の吉野彰博士のオンライン講演会も行った。参加型のセミナーとするために、映像視聴はMicrosoftTeams、質問等はMicrosoft Forms、さらにメンチメーター(Mentimeter)を使ってリアルタイムでクイズや投票の結果などを確認できるようにした。のべ約18000人の参加があったが、問題なく書き込みができ、子供の意識を瞬時に把握。話を聞くだけではなく質問のある子がメイン画面で発言できるなど、体験と実感を伴う市内全体で学び合う場となった。

セミナー終了後、約90%の児童生徒が「オンラインでも実感伴う学びができた」と回答。「科学に興味がわいた」生徒も、事前の56%から事後は91%に増えた。

【講師】岡崎市教育委員会教育政策課GIGAスクール戦略係長・川本祐二氏

【第86回教育委員会対象セミナー・名古屋:2022年2月15日】

教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2022年3月7日号掲載

 

  1. 京都精華大学 教授・鹿野利春氏
  2. 岡崎市教育委員会 教育政策課GIGAスクール戦略係 係長・川本祐二氏
  3. 名古屋経済大学市邨中学校 教諭・矢田修氏

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