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教育ICT

GIGA端末を活かす!教員研修・授業活用「㉚1人1台端末の活用を支える「教師の構え」とは~福岡県遠賀町の取組から」中村学園大学教育学部 山本朋弘教授

2023年12月4日
連載
小学校体育で端末を用いた課題把握の場面

小学校体育で端末を用いた課題把握の場面

福岡県遠賀町教育委員会(中尾治実教育長)では、県教育委員会の研究指定を受け、授業改善につながるICT教育に3年間取り組んでおり、町内での小中学校が連携を深めながら、学びの連続・思考力の育成・端末の効果的活用を意識した学習過程の在り方を研究してきた。

特に、11台の情報端末の有効活用に焦点をあて、学習の基盤となる情報活用能力の育成を図るための授業研究を推進している。授業の中で子供たちは情報端末を活用して情報を収集し、整理・分析、発信・発表。自分の考えをしっかりと持ち、考えを広げて深めていく。そのような課題解決の過程で深い学びにつなげるために、思考の方法として「比較・関連づけ」を取り入れて、目指す学びの姿を明確に位置づけた。

 

中学校国語での振り返りの場面

中学校国語での振り返りの場面

それらの学習過程において、「教師の構え」を明確にして「きく」から「つなげる」、そして「ふかめる」を位置付け。子供の主体的な学びに寄り添う姿勢につながっている。

この「教師の構え」では、子供の学びを見取る上で、課題解決の過程で得られるスタディログ(学習履歴)の活用についても検討してきた。特に、子供たちがスタディログを活用することに着目して「課題把握」や「ふり返り」の場面でスタディログをどのように活用するか、その授業研究の成果が期待されている。

子供主体の学びが重要視される中で、教師が子供の学びにどう関わるか、遠賀町が推進する「教師の構え」はこれからの授業研究を考える上で参考となる取組と言える。

教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2023年12月4日号掲載

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