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図書館

「子どもの読書活動の推進に関する法律」施行から25周年~ 創立100周年を迎えた大正大学で読書推進フォーラム

2026年11月3日

「令和8年度 読書推進フォーラム」が9月26日、東京・豊島区の大正大学で開催された。同学で開催されるのは今年で4回目。今回は「子どもの読書活動の推進に関する法律制定・施行25周年」および「大正大学創立100周年」を記念して開催された。主催は大正大学附属図書館、共催は(公財)文字・活字文化推進機構。80名が参加した。

「子どもの読書活動の推進に関する法律」は2001年に制定・施行され、全国の小・中・高等学校、公立図書館、民間団体でさまざまな形で読書推進が図られている。一方で高校生の読書率は依然低い傾向が続く。本法律の趣旨を踏まえ、フォーラムでは幼児から高校生までの読書と言葉の学びに焦点を当てた。

記念講演は翻訳家で法政大学名誉教授の金原瑞人氏。金原氏は「日本ほど海外の文学や映画などたくさんの異文化が流れ込んできている国はない」とする。その理由として明治以降、日本が海外、特に西洋の文学・思想・技術を積極的に取り入れていったことが挙げられる。明治期に西周(にしあまね)は、英語やドイツ語でそれまで日本になかった言葉を「哲学」「理性」など多くの日本語に訳した。「恋愛」という言葉が生まれたのもこの頃だ。アジアでこの時代に、自国語・母語としてこれほど言葉を作っていった国は他になかった。

こうした流れは引き継がれ、現在も日本では海外作品の翻訳が熱心に行われている。金原氏は「日本人が、色々な異文化を取り込んでいく姿勢は翻訳家として頼もしく、うれしい」として、翻訳の楽しさについて語った。

韓国のテキストヒップと日本のこれから

キー・ノート・スピーチは、(公財)文字活字文化推進機構理事長で読売新聞グループ本社代表取締役社長・山口寿一氏、大正大学地域構想研究所所長で地域創生学部特任教授片山善博氏。

山口氏は現在大人の読書時間が減り、子供の読書に影響する「不読の再生産」となっていると話す。求められる対策を提案した。大人の読書時間が減っているからこそ子供の読書推進が重要であり、学校図書館活用の充実は「読書推進の一丁目一番地」とする。

中高生の読書推進も重要だ。韓国では読書を「テキストヒップ」と呼び”恰好いい”こととされ、20代の読書率は75%という。山口氏は「日本もこのような社会に」と話す。韓国の出版文化産業振興法が注目される。

シンポジウムではYA出版会やNIE、海外の取組などが紹介された

シンポジウムでは直木賞受賞作家の永井紗耶子氏、文教大学教授・藤森裕治氏、(一社)YA出版会代表理事・㈱西村書店取締役総合企画部部長・西村安曇氏、日本NIE学会常任理事・元東京都公立小学校校長の関口修司氏が登壇。それぞれの立場から、読むことや読書推進についての取組について紹介した。コーディネーターは大正大学教授で附属図書館長・学術情報メディア部長の稲井達也氏。

 

教育家庭新聞 教育マルチメディア 2026年10月26日号掲載

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