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教育旅行

【東北・新潟の教育旅行】多様な体験切り口に「こころ」と「いのち」の学びを

2021年9月20日

東北の豊富な教育旅行の素材を学校現場に伝えるため、東北6県と新潟県から構成される(一社)東北観光推進機構は「東北教育旅行セミナー~“こころ”と“いのち”の教育旅行・東北まなび旅~」を関東地区の学校関係者に向けて、8月23日にオンラインで開催。震災から10年の復興を素材にした災害学習をはじめ、農村体験や自然、歴史など多様な切り口から「こころ」と「いのち」の学びを提案した。

開催にあたり同機構専務理事・推進本部長の紺野純一氏は「今年は東日本大震災から10年目。震災からの復興の様子を多くの生徒に見てもらいたい。近年は日本各地で災害が多発しており、東日本大震災を体験した東北からの学びが注目されている」と語った。

教育旅行について同機構は「こころ+いのち 東北まなび旅」をテーマに、東北で学ぶ価値を伝えるセミナーなどを開催。東北には「自然・環境」「農村生活体験」「歴史・文化」「震災・防災・減災」など「生きる力」を育てる体験が数多くある。「震災・防災・減災」では震災の恐ろしさを伝えるだけでなく、どのように被害を最小限に抑えられるか、被害に備えるためにはどうすべきかを学べる。

特別講演では岩手県釜石市で震災語り部として活躍している「いのちをつなぐ未来館」の川崎杏樹氏が中学生の時に体験した震災の思い出や防災学習を講演。また新潟県「越後田舎体験推進協議会」の小林美佐子氏は東北や新潟で体験できる探究学習について語った。

越後の自然でほんもの体験

雪国ならはではのスノーシュー体験

同協議会は上越市や十日町市が「体験型観光」を推進するため、学校団体など教育旅行の受け入れを実施。その活動に賛同する地域と宿泊施設・体験施設が会員として所属している。

自然と人や人と人のつながりを重視し、自然への配慮や生きることの大切さを短い時間の中で伝えていくことがねらい。自然本来の姿を伝えることを「ほんもの体験」として捉え、体験プログラムの中でインストラクターが生きるための技術や知識を伝えていく。

毎年、約40団体・3500人を受け入れており、自然・農林漁業・ものづくりなど様々な体験が可能。体験・宿泊・食事などの調整・手配は事務局が一括で対応する。

コロナに対応して学習プラン組立て

農業体験は学校の要望に幅広く対応

これまで同協議会は農家での民泊を中心に取り組んできたが、コロナ禍の影響で実施が難しいこともあり、学校と相談しながら学習テーマを設定。そのテーマに沿って、宿泊施設で地元の人から講話を聞き、関連する体験と合わせてプランを組んでいく。講話は自らの仕事や活動などを語るもので1時間程度。体験は地域探索や農業体験、ものづくりなど各2~3時間を予定。

その後、振り返りとして講話で聞いたことや体験したことをまとめ発表する時間を設ける他、事後学習として探究学習の感想などを語り合うことを想定している。

農村生活体験は日帰り体験も可能で、小学生から高校生を対象に受け入れを実施。平野部から山間部まで標高差があるため、田植えの期間は1か月程度あり、学校の要望に幅広く応えられる。食体験は地元で普段から食べているものを中心に、そば打ち、笹寿司、山菜、野菜料理の作り方を教わりながら作る。

自然体験は十日町市の越後松之山「森の学校」キョロロが主体となり、里山に近いブナ林を訪れその役割や動植物の観察などを行う。また、この地域は3m以上の積雪を記録する豪雪地帯であるため、冬には雪像づくりやキャンドルロードづくり、スノーシューで雪の上を歩くといった雪国ならではの体験ができる。

田舎の暮らしや文化、農業、食など様々な体験をすることで、自分たちの地域や自らの生き方を考えるプログラムとなっている。

◇    ◇

「東北まなび旅」ホームページ(https://www.tohokukanko.jp/manabi/)では、東北の探究学習の代表的な事例を動画と資料で公開。

教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2021年9月20日号掲載

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