日本近代文学館は7月28日~8月2日の6日間、東京・有楽町のよみうりホールにて公開講座「夏の文学教室」を開催する。
「夏の文学教室」は同館開館以前の1964年から文学館の設立に賛同する文学者の協力で始まった講演会で、文学者が自ら肉声で「文学」を語る場として、第一線で活躍する作家や評論家らが登壇する。60回目の開催となる今回のテーマは「ひとりぼっちの文学史-世界とどう接続するか」。本質的に孤独を伴う文学、そこから立ち上る言葉を通じて、私たちはどのようにして世界とつながりうるのか、その可能性を見つめなおす。
■開催詳細
日 時 7月28日(月)~8月2日(土)13:30~16:20
会 場 有楽町よみうりホール(東京都千代田区)
定 員 各日1,100人
受講料
- 全期間券:前売9,300円(当日券10,000円)
- 各日券:前売2,500円(当日券3,000円)
■登壇者・演題(各50分の講演)
【7月28日(月)】
- 1時間目 北村薫「シェイクスピア―世界劇場」
- 2時間目 星野太「二つの孤独のあいだに――石原吉郎、シベリア抑留後の作品と生活」
- 3時間目 穂村弘「世界を書き換える試み――寺山修司の言葉」
【7月29日(火)】
- 1時間目 西成彦「他者に飢えるということ~カミュの『異邦人』を読む~」
- 2時間目 朝吹真理子「むごさについて――深沢七郎の『笛吹川』と『楢山節考』を読む」
- 3時間目 町田康「太宰治・孤立と逆ギレ」
【7月30日(水)】
- 1時間目 小川公代「世界文学と野上弥生子」
- 2時間目 川野里子「沈黙がことばを得るとき――葛原妙子、山中智恵子の戦後」
- 3時間目 田中慎弥「剝き出しの川端康成」
【7月31日(木)】
- 1時間目 岸本尚毅「芥川龍之介と俳句」
- 2時間目 奈倉有里「視界をひらくトルストイ」
- 3時間目 桜庭一樹「〝読むこと〟の未来―倉橋由美子『聖少女』を2025年にどう読むか?」
【8月1日(金)】
- 1時間目 阿部公彦「漱石の中の「胃弱の人」と「事務の人」」
- 2時間目 若竹千佐子「おらおら~の周辺 大勢のおらの発見」
- 3時間目 島田雅彦「妄想エンジンの燃料は孤独」
【8月2日(土)】
- 1時間目 松永K三蔵「孤独、その限りない豊かさ――無頼派の小説家たち」
- 2時間目 岡真理「最後の空 果ててのち 鳥たちは何処を飛ぶ―ガザのジェノサイドと文学」
- 3時間目 高橋源一郎「太宰と親鸞『ただひとり』のために」
◆受講申込・チケットの購入方法はこちらで確認できる
公益財団法人 日本近代文学館