大阪電気通信大学は7月23日、四條畷警察と連携し、AI技術を活用した特殊詐欺の未然防止を目的とするAIカメラを、大阪東部農業協同組合が管理するATMに設置した。
今回設置したAIカメラは、ATM利用者が携帯電話で通話しながら操作する行為を検知するシステム。この行為は特殊詐欺や振り込め詐欺などの典型的な手口だ。カメラが該当行動を検知すると警戒音が鳴り、利用者本人および周囲に注意を促すことで、被害の未然防止を図る。
このAIカメラの開発には情報通信工学部情報工学科 岩本祐太郎准教授と研究室所属の学生たちが協力しており、産学官連携による防犯対策の実践的な取り組みとなっている。
また、この取り組みは8月から施行される新たな条例(高齢者による通話しながらのATM操作を禁止)に先駆けた実践的対策でもあり、行政・警察・教育機関が連携し、条例と技術の両面から詐欺対策を強化する新たなモデルケースとなる。
同学では今後も、デジタルスキルを活かして地域社会の安全に貢献するとともに、実社会で役立つ技術の開発・応用に取り組むとしている。