変化が激しく予測が難しい社会では、一つの正解を求めるよりも、自分なりに最適解を導くことが重要になる。石川県立金沢錦丘中学校(宮坂巌校長)では、デジタル学習基盤を活かした主体的・対話的な学びから、生徒がICTを自然に用い、最適解を導く学びの実現を目指している。

3年理科「宇宙の天体」の対話の様子
特に、理科の学習では、分野を貫く課題を設定して、主体的・対話的な学びを進めている。分野を貫く課題は、複数の単元において共通項を整理し、学習意欲を持続化させ、深い学びにつなげるねらいがある。例えば、3年理科「宇宙の天体」(実践者:中川絢太教諭)では、「プラネタリウムの解説者になろう」といった分野を貫く課題を設定して、生徒が課題を自分ごとにして学びを進めている。そのミッションを達成するためには、惑星や衛星等のことがきちんと説明できるようになる必要があり、各自が理解するだけでなく、他者と協力して説明できるように学び合う。1年理科「音の性質」(実践者:東拓郎教諭)では、「宇宙から見て、光や音はどう伝わるか」といった課題を解決するために、さまざまな実験を自ら計画して実施し、協働的な学びの中で複数の実験結果を統合的に考察していく。

1年理科「音の性質」の実験の様子
これらの主体的・対話的な学びには、クラウド上での見通しや振り返りの共有と可視化が行われている。生徒や教師が学習状況を共有して可視化することで、学びを単に委ねるだけでなく、教師の見取りや介入が有効になってくる。このように、デジタル学習基盤の有効活用では、最適解を導く学びから深い学びにつなげていくことが重要である。
教育家庭新聞 教育マルチメディア 2026年2月16日号掲載