子供に学びを委ねて、主体的な学びを促していくには、どのような授業を展開していけばよいのか。今、授業研究の在り方が問われている。中でも、1人1台の情報端末をどう活用していくか、授業をよりよくするために、授業の主役である子供たちの声に耳を傾けることが求められている。
熊本県高森町(古庄泰則教育長)は、町全体で「自立した学習者の育成」に継続的に取り組んでいる。
高森中央小学校(新川晃英校長)では、2025年6月、複線型の授業を校外に公開する研究会を実施した。国語、社会、総合的な学習の時間において、複線型の授業で子供たちは自己調整を行いながら学習を進めた。
複線型の授業を公開
研究授業後の授業研究会では、授業に参加した児童が加わり、参観した教員らと対話しながら、授業の様子をふり返った。
どのように学習を進めたのか、その際に困ったことなど、参観者は子供たちに質問。子供たちは授業で感じたことやどう支援してほしいかなどについて答えた。
授業研究会に児童が参加。授業で感じたことやどう支援してほしいかなどについて答えた
これまでの授業研究会は、授業者目線で自評を話し、問題点を指摘する場で建設的な意見が出にくい面もあった。これから学習を進める上で、どんな工夫をするのか、今回の研究会は、学習者目線での意見を参観者と共有する新しいスタイルとなっていた。
次回の授業公開は、11月7日(金)の予定。授業を参観して、実際に子供たちと学びを共有してほしい。
教育家庭新聞 教育マルチメディア 2025年8月11日号