福岡県東峰村教育委員会(縄田淳一教育長)では、「自ら学びを創り出す子ども」の育成に向けて、個別最適な学びをより効果的に推進するため、学習履歴を蓄積する「TOHOスタディ・ログ」の取組に加えて、「単元オリエンテーション」を中心とした学びを深めている。
東峰学園(別府英樹校長)が推進する「単元オリエンテーション」は、子供が単元のゴール(到達点)を理解し、学習の方向性や見通し(通過点)をもつための活動である。
単元のゴールと学習内容の見通しをもって学びを進める
この活動では、単元導入時に単元全体の学習内容に関する説明(オリエンテーション)を行い、個々の通過点を確認しながら、単元のゴールに向かう。その中で、自己決定・自己調整・自己評価のサイクルを回しながら進めていく。
例えば、算数の単元では、「新発見!!図形の面積の求め方」とし、学習計画表で通過点と学習内容を整理することで、自分が目指すゴール像と学習内容の見通しをもてるようにした。
子供が自ら学習方法を決定
さらに、通過点を各自確認しながら、子供自らが学習方法を決定していた。例えば、情報端末を駆使しながら、グループやペアで協働的に学んだり、教師の支援を重点的に受けながら進めたりして、個に応じた支援が展開されていた。
単元全体で何を身につけさせたいのか。授業者の意図を明確にしつつ、子供が個々のペースで考えを創り出し、自分の学びを確かめながら、主体的に学ぶことができる支援が今後求められる。
教育家庭新聞 教育マルチメディア 2025年7月21日号