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「生成AIで勉強のしかたはかわると思う」小中学生は55.7%〜博報堂教育財団調べ

2025年9月24日

公財・博報堂教育財団は9月18日、同財団の調査研究機関であるこども研究所が小学4年生~中学3年生を対象に実施した生成AIの利用実態に関する調査結果を公開した。

調査結果によると、生成AIの認知率は全体の8割、使用経験率は4割で、約6割の子供が今後生成AIを使うと思うと回答している。

 

■生成AIの認知率、使用経験について

生成AIを「知っていて、どんなことができるかわかる」「知っていたが、どんなことができるかわからない」を合わせた認知率は79.3%、使用経験率は39.3%だった。小学生よりも中学生の方が認知率、使用経験率ともに高く、中学生の使用経験者は半数近く。使用意向率は小学生の方が中学生よりもわずかに高い値だ。

今後(も)生成AIを使うかどうか聞いたところ、「使うと思う」「たぶん使うと思う」を合わせた使用意向ありは62%。

 

 

 

■生成AIの使用は自分自身にどのような影響があるか

生成AI認知者に、生成AIの使用は自分自身にどのような影響があると思うか、それぞれの項目について聞いた質問で、〈そう思う〉のトップ3は、「すきなことや興味のあることにくわしくなりそう(68.0%)」「新しいことを体験できそう(63.2%)」「デジタルやコンピューターにくわしくなりそう(60.6%)」で6割を超えた。

続いて、「工作やイラストなど、創作活動でよりよいものが作れそう(58.9%)」 「宿題がらくになりそう(54.8%)」。興味分野を探求したり、創作活動をより良いものに拡張するためのツールとしての期待が、宿題利用より高い結果になった。

一方で、「自分で考えなくなりそう」も4割ほど存在し、生成AIという新しい技術に不安と期待が混在している様子も見られた。

 

 

 

 

■生成AIのイメージは「楽しい」が8割、一方で「安心な」「信用できる」は半数以下

生成AI認知者に、生成AIについての考えを聞いたところ、「楽しい」が80.1%、「味方」が73.2%と高い値だった。しかし、「優しい」「安心な」「信用できる」といった項目は半数を下回る。

「優しい⇔こわい」「安心な⇔心配な」「信用できる⇔信用できない」では、4割弱が「どちらともいえない/わからない」と回答していることから、生成AIの安全性や信頼性についてはまだ判断がつかない段階にあるとも見てとれる。

 

 

 

 

■「『生成AI』があることで勉強のしかたはかわると思う」のは55.7%

生成AIがあることで勉強のしかたはかわると思うか聞いた質問で、認知者全体の中で「かわると思う」と答えた人は55.7%。半数以上が、勉強に何かしらの影響があると考えている。

その理由を自由回答で聞いたところ、「すぐ/早く答えが出る」「時短できる」など、情報収集や検索のタイムパフォーマンスが良くなるという回答が多くあった。また、「辞書/塾/学校がいらなくなる」といった学習環境の変化や、勉強の質が変わるといった意見、ネガティブな変化として「考えなくなる」「頼りすぎてしまう」という声も。

「かわらないと思う(16.6%)」の理由としては、 「結局理解しなければいけないのは自分」「(AIが正しいのか)判断するためには自分が勉強しないとわからない」といった、“最終的には自分次第”といった意見が散見された。「(生成AIで)入試は突破できない」など、受験を控えた中3生の実感のこもった声もあった。

「どちらともいえない/わからない(27.7%)」の理由は、「使ったことがないから」が多数。その他に「学校で使っていない」「(生成AIの使用を)見つかったら先生に怒られる」といった声があり、学校や授業で使っていなかったり使用を禁止されているので、生成AIの勉強利用がイメージしづらいといった様子もうかがえる。

 

 

 

 

■使用目的は検索がトップ。文章生成は中学生が小学生より高い

生成AI使用経験者に聞いた使用目的は、「わからないことを調べる」がトップ。従来の検索エンジンのように調べものをする目的で使用している人が7割で最多となった。

小学生と中学生ではあまり差はないが、中学生は「文章を作ってもらう(28.1%)」「文章のアイデアを出す(23.7%)」といった文章生成での使用が、小学生よりも5ポイント以上高い値となっている。

 

 

 

男女別では多少の違いが見られる。

男女とも「わからないことを調べる」が1位だが、女子は「会話や雑談をする(26.6%)」「悩みごとや将来の相談をする(17.6%)」といったトーク・チャット目的、「絵やイラストを描く(22.7%)」などの創作目的での使用が男子より高め。生成AIは共感や理解を示すような対話も可能なため、調べ物以外にも会話や相談、創作といった幅広い利用につながっているようだ。

 

 

 

■生成AI利用上の注意点の認知はすべての項目で半数に届かず

生成AI認知者に、生成AIを使うときに気を付けることを挙げて、知っている項目を聞いたところ、最も高かったのは「名前や住所を入力しないようにする(35.8%)」。生成AI使用経験者に絞っても、すべての項目で半数に届いていない。利用上の注意点はあまり浸透しておらず、認識不足のまま利用が先行しているといえる。

 

 

 

■夏休みの宿題に生成AIを使ったか?

調査実査の時期が夏休み期間中だったため、生成AIを「今後(も)使うと思う」と回答した人に、夏休みの宿題に生成AIを使ったか(使う予定か)を聞いたところ、「使った」「使う予定」と回答したのは合わせて3割だった。小学生は、半数以上が「使わない予定」と回答。中学生は、「使った」「使う予定」と回答した人が小学生と比較して13ポイント高く、36.1%だった。

 

 

<調査概要>

調査手法:インターネット調査

調査実施日:8月8日(金)

調査対象者:全国の小学4年生~中学3年生

有効回答数:1,200

 

 

公益財団法人博報堂教育財団

 


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