星の杜中学校・高等学校(栃木県)で9月12日・19日の両日、世界中の中高生が3〜5分の英語プレゼン動画を共有し合うクローズドSNS 「FIP Talks」の体験授業が実施された。授業を担当したのは、FIP Talksを手がけるArtivation。同社は現役高校生の中田涼介氏がCEOを務める生成AIスタートアップ企業だ。
FIP Talksは、3〜5分の英語プレゼン動画を共有するクローズドSNS。提携校関係者のみが閲覧でき、AIが原稿作成支援やコメント/DMの安全判定を行う。視聴画面から語彙理解や暗記テストが可能な学習支援機能も備えている。
当日は、同校の2年生33人が参加。対話型AIで英語原稿作成し、テンプレでスライド作成して録画・投稿、相互視聴する内容の授業を計4コマ実施した。AIの伴走のもと「作る→上げる→見る」を一気通貫で体験し、授業内だけで13本の投稿が行われた。
事後アンケートでは、英語を話す自信(10段階)が、授業前3.9から授業後5.0になるなどの成果が見られたという。
参加した生徒からは、この授業を通して学んだこととして以下の感想が寄せられている。
今回の体験授業について、同校の西村吉史教諭は次のようにコメントしている。
「動画を投稿して世界とつながるという、コンフォートゾーンからラーニングゾーンへ飛び出すことの不安を感じている生徒も若干いたようでしたが、概ね多くの生徒が作業自体は楽しんでいたように感じました。
学習のプロセスにおいて、自分の思う通りに行かないことがあっても繰り返すことで達成する満足感やレジリエンスを手に入れてくれたこと思います。何よりも高校3年生で起業し社会にインパクトを生み出そうとしている中田さんの姿を目の当たりにし、刺激を受けた生徒も多くいたことでしょう。
FIP Talks自体については、インターフェース面での改善の余地はありますが、クオリティーやセキュリティー面では秀でているツールでした。これからますますブラッシュアップされて、より多くの人に使ってもらい、生徒たちがより広い世界と繋がれるといいなと思います」。
同社は、本授業で得たUI/UX改善要望や端末環境(iPad/Safari)での使い勝手などのフィードバックをもと大規模リニューアルを実施予定。今後、まずは国内5校・海外2校の提携校獲得を目指し、学校間の協働学習と安全な交流を広げたいとしている。
FIP Talks(日本サイト)