埼玉県戸田市はこのほど、インテルおよびダイワボウ情報システム株式会社と連携協定を締結した。
本協定は、現在、中央教育審議会で議論が進められている次期学習指導要領の動向を踏まえ、先進的なSTEAM教育のあり方を先行的に実証することを目的としている。市立戸田中学校を実証先として、最新のデジタル機材を備えた学びの拠点「STEAM CAMPUS」を設置し、最新テクノロジーを活用したSTEAM教育のあり方について、共同研究を行う。
本実証を通して、次期学習指導要領で議論されている探究的な学びの基盤となる情報活用能力の育成や、STEAM教育の実践によるこれからの学びを実現する事例創出を進める。
「STEAM CAMPUS」は、単なるSTEAM教室の整備にとどまらず、学校キャンパス全体を、創造性を育む教育環境として位置づける。
その中核となるメディアルーム(Core Lab)に加え、理科室、木工室、美術室、音楽室といったこれまで十分に整備が進んでいなかった特別教室にも、ハイエンドなSTEAM教育環境を導入した。これらを一体的な学習空間「STEAM CAMPUS」として再定義・構築することで、より専門的・横断的・創造的な学びを推進する。
各特別教室には、ハイスペックPCやモニターに加え、教科の特性に合わせて教室に整備された多様なデジタル機器やツール(3Dプリンター、デジタル顕微鏡、液晶ペンタブレット、音楽制作(DAW)機材、クロマキー合成が可能な動画配信システムなど)を生徒が活用・応用し、無限のアイデアを形にできる最先端の環境を提供する。
インテルのSTEAM教育向け授業フレームワーク「インテル Skills for Innovation」を採用したオリジナルの教員研修プログラムを提供する。このプログラムは、インテルが提唱する「Skills for Innovation」の枠組みを取り入れ、探究的な学びに不可欠なプロジェクト型学習(PBL)の授業設計スキルを体系的に習得するプログラム。これにより、次期学習指導要領が目指す、情報活用能力を基盤とした教科横断的な学びの実現を、教員研修の側面からも支援する。