大阪信愛学院高等学校の1年生から3年生までの720人が、ファーストリテイリングが主催する「”届けよう、服のチカラ”プロジェクト」に参加した。このプロジェクトは、難民問題を自分ごととして捉え、主体的に行動できる人材を育成することを目的とした国際協力活動の一環。
集まった子供服の仕分け・梱包作業を行う生徒たち
「”届けよう、服のチカラ”プロジェクト」は、ファーストリテイリングがUNHCR（国連難民高等弁務官事務所）と共同で2013年から展開している参加型学習プログラム。このプロジェクトでは、ユニクロやジーユーの社員が学校を訪問し、SDGsやリサイクルの意義、服が持つ社会的価値などについて授業を行う。生徒たちは授業を通して学んだことをもとに、校内や地域で着なくなった子供服を回収し、難民など服を必要とする人々に届ける活動を行う。
大阪信愛学院高等学校では7月に「信愛中高人権デー」を実施し、ユニクロの社員による出張授業やカトリック大阪高松大司教区の難民支援団体「シナピス」による講演を通じて、生徒たちが国際問題・人権について理解を深めた。
「信愛中高人権デー」を経て、1年生の生徒たちがアイデアを出し、ポスターや回収ボックスを自作して、8つのグループに分かれて学院内や地域で子供服の寄付を呼び掛けた。
服の寄付を呼び掛けるポスターを作成する生徒たち
今回の取り組みでは、城星学園小学校（城星学園幼稚園・ヴェリタス城星学園高等学校）、関目聖マリア幼稚園、すみれ小学校、菫中学校、緑中学校、大阪信愛学院幼稚園、大阪信愛学院小学校、大阪信愛学院中学校の8校園が協力。9月には各グループがそれぞれの学校園を訪問し、プレゼンや紙芝居、寸劇などの工夫を凝らして難民問題について紹介し、服の寄付を呼びかけた。その結果、長袖・冬服23箱、半袖・夏服12箱、ベビー服8箱の合計43箱分の子供服を集めることができた。
大阪信愛学院小学校の訪問の様子
10月10日に2年生と3年生が仕分け・梱包作業を、11月13日に生徒会や有志の生徒らが最終の梱包・発送作業を実施した。これらの衣服はファーストリテイリングが実施する「服のチカラプロジェクト」を通じて、世界各地の難民キャンプへ届けられる予定。
同校では今後もボランティアや社会貢献を積極的に実践し、生徒の豊かな心を育む取り組みを推進するとしている。
