広島県教科用図書販売(広教)は、児童・生徒の目の健康を守ることを目的とした新しい動画教材「近視のしくみと予防」を制作し、2026年5月に公開した。GIGAスクール構想の進展に伴い、学校現場で1人1台の端末利用が定着する中、子供たちの視力低下を防ぐための啓発教材として活用が期待されている。

文部科学省の統計調査によると、裸眼視力が1.0未満の児童生徒の割合は学年が進むにつれて上昇し、小学校で3割、中学校で約6割、高等学校では約7割に達している。
こうした現状を受け、新教材は医学的知見と人間工学の専門知識を取り入れて制作された。川崎医科大学の長谷部聡特任教授(眼科)と、東海大学の柴田隆史教授(情報メディア学科)が監修を担当。近視が進行して眼軸が過度に伸びると、将来的に網膜剥離や緑内障などの重篤な眼疾患を発症するリスクが高まる。動画では、近視の仕組みや目の状態を図解アニメーションで分かりやすく解説し、日常生活で実践できる具体的な予防行動を提示している。
教材は小学校3年生から高校生までを対象としており、教室での場面や友達同士の対話を取り入れた構成になっている。広教は、デジタル機器を利用する授業の導入時や、学校保健での保健指導、10月の「目の愛護デー」にあわせた取組、家庭への情報発信など、多様な学校活動の場面での活用を想定している。