公財・日本漢字能力検定協会は7月25日、年間120万人以上の日本漢字能力検定(漢検)の解答データから見えてきた漢字の誤答傾向をまとめた特別企画「年間120万人の解答から見えてきた間違いの“型”大公開」を京都府京都市の同協会本部で実施した。
本企画には小学校高学年の児童3人が「子ども漢検リポーター」として参加し、採点疑似体験や漢字仕分けワークを通して漢検の舞台裏や誤答のパターンについて学んだ。

参加型の漢字仕分けワークを体験する子ども漢検リポーター
同協会は毎年、幅広い層の受検者から得られる約120万人分の解答データを蓄積・分析している。従来は主に問題作成に活用されてきたが、漢字学習に励む子供や保護者に還元するためWEBページでの公開が決定された。今回の特別企画では、子ども漢検リポーターに漢字の誤答の傾向を分類した「間違いの“型”」を説明した。具体的には以下のようなものがある。
日常で耳にする発音のまま書いてしまうケース。「原因」を「げいん」、「勢い」を「いきよ」と書いてしまうなど、音読時の発音に引っ張られた誤答が挙げられる。

複数の読みを持つ漢字で、文脈に適さない読みを選択するケース。「額」の訓読み「ひたい」を音読みの「がく」と答えたり、「治まる」の訓読みを「なおまる」と誤解したりする例が見られる。


意味やイメージが似ている別の字と混乱するケース。「照射」を「照写」と書く誤答などがあり、「照明」「日照」といった熟語と紐付ける学習が予防に効果的とされる。

▶︎その他の「間違いの“型”」はこちらで確認できる
漢検の採点では文字特有の骨組み(字体)が明確で第三者が識別できれば、細部の「とめ・はね・はらい」の書き方のみで一律に不正解としない基準をとっている。

参加型の漢字仕分けワークでは、解説を踏まえて「改」という字の正誤の仕分けを実際に考えた。リポーターから「この偏は、三画目がはねているから不正解だと思う」や、「三画目が右上にはらって書いているから間違っていると思う」という意見がでたが、答えは「どちらも正解」。

参加したリポーターからは、「実際に採点の体験を通して、いろいろな型の間違いを知ることができて良かった」「学校の漢字テストでは『はね』や『はらい』など、骨組みが合っていたとしても不正解になってしまうので、漢検の採点と学校の採点の仕方は違うんだなと驚きました」といった感想が上がった。
協会は今後も蓄積されたデータを社会の共通財産として発信し、子供たちの確実な漢字力定着を支援していく方針だ。