成基はこのほど、岐阜県山県市と連携し、不登校児童生徒の支援を目的とした「複数自治体による共同利用型メタバース教育支援センター」を開設したと発表した。社会的自立や再登校を目指す複数自治体による共同利用型の枠組みは先進的な試み。6月時点で京都府の2自治体、滋賀県の2自治体、今回の岐阜県山県市の計5自治体が導入を開始している。

文部科学省の調査によると、小・中学校における不登校児童生徒数は過去5年間で約2倍に急増している。従来の教育支援センターだけでは支援が届きにくい現状を受け、同社はこれまでも自治体と連携してメタバースを活用した支援を実施。オンライン空間だからこそ参加できたという児童生徒や、最終的にはリアルイベントに参加できるようになったり、学校へ再登校するようになった児童生徒の事例も生まれているという。今回はその実績を活かし、単独でのオンライン支援体制構築が困難な自治体でも持続可能な運営ができる「共同利用型」として展開する。
本事業では、児童生徒が自宅からアバターを用いてメタバース空間に参加する。顔出し不要の匿名性を活かすことで、自身のペースで他者と関われる安心な居場所を提供する。空間内での学習活動や交流イベントのほか、必要に応じて地域の学校や教育支援機関などと連携し、リアルな支援へ接続して社会的自立を目指す仕組みとなっている。
山県市の林宏優市長は、家庭を居場所とする子供へ人とのつながりや学習機会を保障するためにメタバース空間を活用した支援に取り組むとしている。同社は今後、参画自治体での実践をもとに他自治体との連携を広げ、地域格差のない持続可能な不登校支援モデルの社会実装をさらに進める方針だ。