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教育委員会

メールでも円滑に意志疎通~東京・足立区P連 テキストコミュニケーション研修会

2022年8月17日
PTA特集

コロナ禍により、PTA活動でも従来から行われてきた対面での活動の機会が減り、メールやLINEなどオンラインを主軸にした活動に移行したところが増えている。その場合、文章では自分の考えが思ったように相手に伝わらないことでトラブルにつながるケースが見られるようだ。東京都足立区小学校PTA連合会は7月2日、北三谷小学校で行われた第6ブロック研修会で、テキストでのやり取りでも円滑に交流できるよう、「テキストコミュニケーションのノウハウについて」と題する講演会を行った。講師は、創業以来全社員約400名がフルリモートで業務を行っているという㈱ニットから招かれた。

伝わる文章のコツについて説明する山口氏

同研修会には北三谷小、綾瀬小、大谷田小、長門小、東綾瀬小、東加平小、東渕江小の学校長とPTA会長、PTA役員・委員が参加。講師は営業リーダーの山口正太氏が務めた。

研修のゴールは「テキストコミュニケーションを使って、活動が円滑に進められるようになること」と語る山口氏。テキストコミュニケーションのコツを伝えながら、その場に応じた適切なツールや連絡手段を用いたコミュニケーションの取り方を伝達した。

リモートワークには多くのメリットがある一方で、コミュニケーションが減少する、相手との距離感が生まれる、気軽に相談できないなどのデメリットもあげられる。以下のような場合、どのようなコミュニケーション手段を取るべきか、クイズ形式で進められた。

ケース①「コロナ禍により直接会うことできない状況で、今年度のPTA活動がスタートした。前年度からの活動方針を変更する予定だが、変更案は決まっておらず、意見が割れている」。この場合、ふさわしいコミュニケーションツールは複数の人が議論するのに適している「テレビ会議」。対面が難しい場合は複数の人が同時に意見を出せるテレビ会議が望ましい。

ケース②「クレームがあった相手に正式に謝罪をする場合、どのような手段が望ましいか」。この場合「対面」で謝罪することが最善の対応。ネガティブなシーンでは相手の感情を的確に捉えて、自分の気持ちを正確に伝える必要がある。LINEやメールなど、文章のみの謝罪は感情が伝わりにくいので避けるべきである。

ケース③「トラブルが発生したので、できるだけ早く上司の判断を仰ぎたいが、上司が不在」という緊急性が求められるケースは「電話」で連絡することが望ましい。LINEやメールを併用する場合もあるが、それだけだと送信後に相手が確認したか分からないので対応が遅れる恐れがあるためだ。

続いて、分かりやすいチャットの文例と、誤解を生じやすいチャットの文例を見せて比較。分かりやすい文章を書く上でのポイントは、要件を端的かつ明確に、結論を先に書くなどの6(左の表参照)。また、明日からできるテキストコミュニケーションでは、語尾に一言「ありがとう」など感謝の言葉を伝える、指摘だけだと攻撃的な文章に見えるので、ほめてから指摘する、語尾に「かも」等を入れて文章を柔らかくする、絵文字やリアクションがあることで相手は安心すると説明した。

続いて参加者はグループワークで、コミュニケーションをとるうえで相手にストレスを与えることなく文章を送る方法を習得するため、チャットの文章を見てどこが不適切か話し合い。改善すべきポイントを発表した。

テキストコミュニケーションでミスやトラブルが起こる要因として山口氏は、「何が」「どのようなことが」が文章から抜けている『省略』、自分なりの解釈で物事を考えて判断してしまう『歪曲』、「みんな」「いつも」「絶対」という言葉を使用する『一般化』の3つを挙げ、こうした表現を避けることで、相手に意図が正しく伝わるようになるとまとめた。

「コミュニケーションは場面や相手によって正解が変わる。無数の選択肢から試していくことで自分なりのベストな方法に出会えるはず」と語り、相手のことを考えたコミュニケーションを心がけてほしいと伝えた。

6ブロック長で北三谷小PTA会長の小林義博氏は、「対面での会議や打ち合わせができない中で、メール等の交流が増えているが、文章では意図が相手に伝わらないという問題がある。そこでテキストコミュニケーションでの仕方について学ぶために実施した」と語る。今回、講演を依頼した同副会長の永元美恵子氏は「テキストコミュニケーションについて調べ、ニットの存在を知った。学校での講演は初めてということだったが、期待通りの内容だった。コロナが収束しても身につけた知識は役に立つ」と語る。

教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2022年8月15日号掲載

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