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学校給食は食育の教材【第53回】食育としての「料理教室」

2019年8月20日
連載

「元気に朝ごはん」テーマに
学習・実習・会食をセット

【食育活動】 今回のポイント
  • 学習・調理実習・会食・振り返りを組み合わせた食育活動である
  • 栄養士が「朝ごはんの大切さ」を講話で伝える
  • 家庭科教諭が調理のポイント(包丁を使う時の約束など)について注意、各班に大人1名が入り、安全な調理ができるよう見守る
  • 振り返りゲームで、参加児童にもクイズを出させることで、学習や調理内容の再確認
  • 継続する場合、魚・卵料理はステージアップすることで、参加児童の定着化が図れる
食育のお話を聞く

食育のお話を聞く

夏休みも終盤。各学校では夏期行事と共に食育活動やイベントを実施されたところも多かったのではないでしょうか。保護者向けの料理講習会や親子料理教室は、授業のある日や土曜日などの他、夏休みに計画することもあります。

今回ご紹介する活動は『元気に朝ごはん』と題した、学習・調理実習・会食・振り返りを組み合わせた食育活動です。

1.日程=学校の行事が一通り終ったお盆前の8月1日~10日頃の1日とする。時程は次の表のとおり。

午前
9:20~ 受付
9:30~ 講話『元気に朝ごはん』
10:20~ 調理実習・会食・片付け
午後
13:00~ 振り返りゲーム
~14:00 デザートタイム

 

2.実習献立=「ごはん、豆腐とわかめのみそ汁、魚料理・卵料理、ゆで野菜サラダ、オレンジゼリー」(ゼリーは、牛乳と共にデザートタイムで食す)。魚・卵料理はどちらかを選んで、各自が自分の分を調理する。例えば卵料理は、「目玉焼き」か「卵焼き」のどちらか。

3.活動内容=①受付で料理カード(魚・卵料理は選んだカード)を受け取る。②栄養士による「朝ごはんの大切さ」についての講話を聞く。望ましい朝ごはんの料理選びゲームをする。

4.調理実習(家庭科室)・会食(ランチルーム)=家庭科教諭より家庭科室の使い方・調理のポイント(包丁を使う時の約束など含む)についての注意を聞く。各班に大人1名が入り、安全な調理ができるよう見守る。児童は、料理カードを見ながら調理を進める。出来上がったら、別の部屋でそろって会食。食べながら調理した感想などを話し合う。

5.振り返りゲーム=朝ごはんの講話内容や調理についてのクイズに答える。児童にもクイズを考えさせ出題してもらう。正解者には賞品を出すなどすると盛り上がる。朝ごはんの大切さについてのまとめをする。

6.デザートタイム=まとめに調理の感想などを発表してもらう。

〈児童の声〉

「卵の黄身がつぶれちゃったけど、今度は上手につくりたい」、「つくるって楽しい。レストランの人とかめちゃくちゃすごいと思う」、「卵料理がいちばんむずかしかった」、「楽しかった、家でもやってみたい」、「毎回違うから楽しい」

 

この活動は3年間継続しました。魚・卵料理は、ステージアップ(右の表を参考)することにより、1/3の児童参加の定着化があり、家庭でも調理を含め実践していく意欲・関心が高まったように思います。

9月に参加児童の保護者から、「さけのムニエルを作ってくれました」「作ってあげる、と楽しそうに作っていました」との声が聞けました。


大留光子=元栄養教諭、現在は順天堂大学等で講師の他、学校給食Web「おkayu」のディレクター。

教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2019年8月19日号掲載

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