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学校施設

自転車の「ながら運転」 中学生が小学生に安全指導

2020年3月16日

全国学校安全教育研究大会
生命尊重と安全行動をテーマに

思いつくだけキーワードを出し合って標語づくり

思いつくだけキーワードを出し合って標語づくり

中学生が地域の小学生を招いて、自転車事故を未然に防ぐ交通安全の授業にチャレンジ。学んだ成果を小学生たちは「通知オフ 危険を考え 前を向け」「ながら運転 油断禁物 死を招く」などの標語にまとめた。東京・調布市立第五中学校で2月14日に開催された第44回全国学校安全教育研究大会で公開された授業の一コマだ。

学校経営の重点に「危険予測、回避能力を育む安全教育の実践」を掲げる調布市立第五中学校(髙汐康浩校長)。研究大会当日の公開授業の一つが、自分たちが学んだ自転車の「ながら運転」の危険性について、校区の小学生たちに伝える学級活動。同校2年生と多摩川小学校6年生が10数人のグループ6班に分かれ、交流が行われた。

思いおもいに着席した児童に、黒板の前に並んだ生徒たちは簡単に自己紹介。「ケータイやスマホを持っている人は?」との問いかけで、児童の約半数から手が挙がった。

電話し“ながら”自転車を運転したことで起こった事故が多数あり、人命にかかわる重大事故もあったことを伝え、生徒同士の寸劇で「歩きスマホ」の事故例を演じた。

「ケータイを見るわずかな時間で自転車はどれだけ進むだろう」と問題設定。普通の速さ(時速15キロ)で2秒間だったと仮定すると、正解は約8・4メートル。黒板を使って児童に分かりやすく数式を解いてみせた。
「この部屋の端と端の長さとほぼ同じです」と、教室の対角線上に立った男子生徒が手を上げて見せたことで、児童達はその距離を実感していた。

学んだことをグループで標語にまとめる場面では、中学生がリーダーシップを発揮。感じた事、気付いた事、ポイントなとのキーワードをどんどん出させ、多数決で重要度を選別。フレーズごとに語呂をそろえ、発表会で披露した。

会場校は調布市立第五中学校
学校事故率3年間で改善

第44回全国学校安全教育研究大会は全国学校安全教育研究会(木間東平会長)、東京都学校安全教育研究会(伊藤進会長)の共催、文部科学省・東京都教育委員会他後援。大会主題は「自他の生命を尊重し、安全のための行動ができる幼児・児童・生徒の育成~危険を予測し、自ら回避できる能力を育成するために」。

会場となった東京都調布市立第五中学校は、2018・19年度の都教委安全教育推進校。大会当日の実践報告では「学校、家庭、地域社会において他者や社会の安全に貢献できる生徒の育成」を目標に取り組んできたこれまでの同校の成果が、安全教育主任・橋爪隆教諭、渡辺敏恵・主任養護教諭から報告があった。

全国平均を大きく上回っていた学校事故発生率が3年間の取組で激減。「正常性バイアス」、「固定観念」等の教職員への意識改革、安全と教科学習との関連づけによる改善がポイントだった。

教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2020年3月16日号掲載

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