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教育ICT

統合型校務支援システム 全県で共同調達・整備・運用<長崎県教育庁義務教育課・坂本隆典氏>

2020年3月2日
第64回教育委員会対象セミナー・福岡

2020年2月6日、福岡市内で第64回教育委員会対象セミナーを開催し、約130名が参会した。

「すべての市町が5年以内に加入」想定して調達

長崎県教育庁義務教育課・坂本隆典氏

長崎県教育庁義務教育課・坂本隆典氏

文部科学省「統合型校務支援システム導入実証研究事業」に取り組んだ長崎県ではどのように共同調達を進めたのか。業務教育課の坂本氏が報告した。

長崎県(13市8町)の学校数は約500校、児童生徒数は約10万人。本事業取組前、統合型校務支援システムを導入しているのは2町のみで、当時、全国最低の整備率であった。未導入地区が多いこと、セキュリティ環境もセキュリティポリシー策定もまちまちであること、離島・半島の多さという地理的条件のため県内小・中学校を結ぶ広域ネットワークがないことなどが長崎県の課題であった。そこで教職員の業務改善と情報セキュリティ強化等を目的に「統合型校務支援システム」を導入すること、コスト削減のために共同調達とすることを決めた。

推進体制として新たに組織したのは「長崎県統合型校務支援システム導入検討委員会」(県教委、21市町、大学、事業者)、「実証研究委員会」(県教委、実証地域4市町)の2つ。なるべくシンプルにし、合意形成に向けて丁寧に取り組んだ。

調達仕様書の検討は、検討委員会で実施。統合型校務支援システム事業者の帳票を示して意見を集めつつ、カスタマイズはしない方向で進めた。働き方にシステムを合わせるのではなく、システムに働き方を合わせて業務削減を図る方向で各市町と共通理解を図った。なお受診勧告書については医師会との調整が必要となり県でカスタマイズを行った。

「長崎県推奨システム」は、パブリッククラウドでの運用も可能とし、「すべての市町が5年以内に加入」することを想定してプロポーザルで調達し、EDUCOMのC4thに決定した。県と全21市町の代表者、有識者で審査したことで、その後の構築や導入がスムーズになった。

調達後の1か月半程度でシステムを設計し、実証地区で効果測定も行った。文科省委託事業ということで急ぎ進めたが、通常、システム設計は、数か月程度は必要であると感じているところだ。

パブリッククラウドを採用

長崎県ではパブリッククラウドにAWSを採用。サーバは県外にあるため、県内に「共同利用集約機器」(外部サービス)を構築し、県外サーバまでの接続を1本化。ここまでの初期構築は県負担だ。

学校からパブリッククラウドまでの接続パターンは3種類を提示して各市町教委が選択して共同調達ベンダと個別に契約を行うこととした。

教育委員会が各校の回線を集約して共同利用集約機器に接続すると、ランニングコストは低いが初期コストがかかる。各校が直接共同利用集約機器に接続すると、初期コストは低いがランニングコストは高い。クラウドに各市町教委が直接接続する場合は、ランニングコストも初期コストもかかるが、独自に回線調達ができる。

個人情報保護とクラウド活用を調整

クラウドサービスを利用する場合、「長崎県のデータが県外にある」ことになる。統合型校務支援システムのクラウド活用について、各市町の条例に適合しない場合「市町ごとに審議会等に諮問する」こととし、共同運用するためのセキュリティポリシー及びセキュリティポリシーガイドラインを共有する形とした。

最も重要なのがシステム導入後の運用だ。事業者が作成したマニュアルを提供するとともに職種別等の研修を実施すること。さらに、実証地域において運用ルールを検討・策定し、好事例を共有して市町ごとに決めることが必要だ。

機能については、例えば、長崎市は、学校で使用する機能を必須事項と推奨事項に分けて示した、必須事項は学籍管理、出欠管理、指導要録、調査書作成、学校日誌、健康診断結果、文書連絡など。成績処理は必須だが、使い方は学校裁量とした。通知表は推奨事項に、時間割・週案・時数管理は学校裁量とした。

導入効果は明らかで、学校から市町教育委員会への報告書作成時間の縮減、出席集計や転記ミスの激減、各教科の評定チェックの円滑化、掲示板による情報共有効果、文書フローの効率化などが挙げられる。導入前後の勤務時間調査(2018年12月、2019年12月比較)では、教頭の仕事は平均で1日50分程度減り、教員は30分間減っている。しかし「平均の時間」では見えない部分もある。どの業務で効率的に時間削減が図られたのかについて、さらに分析していきたい。令和元年度には、指導要録の電子承認・電子保存も導入していく予定だ。【講師】長崎県教育庁義務教育課・坂本隆典氏

【第64回教育委員会対象セミナー・福岡:2020年2月6日】

教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2020年3月2日号掲載

  1. 鹿児島大学大学院准教授・山本朋弘氏
  2. 長崎県教育庁義務教育課・坂本隆典氏
  3. 山江村教育委員会教育長・藤本誠一氏
  4. 福岡市立東光中学校校長・髙木徹氏
  5. 岩田学園岩田中学校・高等学校進路指導部・ICT主任・八木真也氏
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最新号見本2020年11月20日更新
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