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教育ICT

先端技術で学びを支える 学習データを学びに活かす

2021年4月5日

ICTを基盤とした様々な先端技術を効果的に活用することで「子供の力を最大限引き出す学び」を実現することが求められている。文部科学省は「令和2年度 先端技術の効果的な活用に関する実証成果報告会」を3月9日にオンラインで開催。本事業に取り組んできた6つの地域・団体(埼玉県、岐阜県、京都市、箕面市、安芸太田町、京都教育大学)が成果を報告した。

AI分析で個別アドバイス

▼埼玉県教育委員会

埼玉県では2015年度から県独自の学力・学習状況調査を実施。毎年度約30万人の小中学生が受験し、ビッグデータを蓄積している。小中高が保有する「定期考査」「生活習慣アンケート」「体力テスト・部活動の状況」などのデータも蓄積する予定で準備を進めている。これらのデータをAIで分析することで個に応じた学びの実現を目指す。

そこでAI分析による「個別アドバイスシート」を作成した。
個別アドバイスシートでは、児童生徒それぞれの過去の県学力調査の結果をグラフで表示。グラフ内のポイントを選択すると年度の情報が切り替わり前年からの伸びが分かる。日頃の学習方法などもパラメーター化して表示している。

該当の児童生徒の、つまずきポイントも提示。つまずき要因分析として、県学力調査の問題間のつながりを可視化するビューワーを作成。どの問題でつまずいたのかを抽出する。つまずきポイントに紐づいた個別学習教材を今後は実装する予定だ。実証校は「すべてのつまずき箇所を表示するのではなく、抽出表示が望ましい」、「朝学習の時間に、つまずき分析に基づく個別最適化された問題に取り組めるようにしたい」と報告した。

Zoom併用で話し合いをデータ化

▼京都市教育委員会

京都市教育委員会はNECと協力し、話し合い活動をマイクで収集して可視化。児童生徒の胸元にセットしたピンマイクで音声を収集し、話した内容は教員の端末にテキストで表示され、発話量や事前に登録したキーワードの出現数も確認できる。

2020年度は新型コロナウイルス対策により、机間距離の確保やマスク着用により音声が聞き取りづらくなるなど、様々な課題が生じた。そこで、withコロナ時代の未来型協働学習として、教室内でZoomと協働学習支援システムを併用。ヘッドセットも使用してどの子供が話したのかの精度向上を狙った。これにより机間距離の確保と声の混ざりこみの排除ができ、子供たちが順番に発話することで収集音声も鮮明になった。

実証校では授業中に話した内容を子供自身がフィードバック。その結果、次の時間には発話回数や量に増加傾向が見られた。一方、言葉が履歴として残ることを心配する意見もあり、そうした点も配慮しながらフィードバックのあり方を考える。今後は新たな取組として、発話記録の出現頻度順に文字が大きく表示されるなど、発話頻度を視覚化するワードクラウドの活用も考えている。実践した教員は、発話頻度がひと目で分かり面白い、授業活用のためのアイデアが必要と語った。

教員と児童生徒の発話比率と行動を可視化

▼箕面市教育委員会

今後5年間で多くのベテラン教員が定年を迎え、経験年数5年未満の教育が増える箕面市では、若手教員の育成に向けて、実証校の教室にカメラとマイクを設置。教員の発話量と児童の発話量の比率を可視化した。

行動も記録。会話をしていない時に何をしていたかも見た。今後は教員や児童生徒の発話をカテゴリー別にまとめる。

箕面市では小学1年から中学3年を対象に、学力、体力、生活状況を把握するステップアップ調査を実施しているが、児童生徒のつまずきなどの原因を追いきれない面があった。そこでステップアップ調査の1万3000人×9年分のデータを用い、1人ひとりの成績の推移、強み、弱みなどを処方箋にまとめ、どの単元・教科でつまずく可能性が高いか、過去のどの単元・教科に取り組むことで、つまずきを少なくできるかを可視化。

新型コロナウイルス感染症の対策として、より効果的なオンライン学習についても研究。テレビ会議システムを用いた授業に加えて家庭で授業の予習・復習ができる動画教材や、AIデジタルドリルもオンライン学習と考え、それぞれをバランス良く取り組める方法を探った。今後は、この3つの取組を連携させる。

自動音声認識機能で児童の発話を文字化

▼安芸太田町教育委員会

広島県安芸太田町では、①授業をモニタリングし、対話を可視化する「学瞰システム(授業モニタリングシステム)」、②オンライン/オンデマンドでの授業研究、③授業研究のビッグデータを活用するための「学譜システム」の研究に取り組んだ。

授業前に教員は学譜システムに蓄積されている過去の教材をベースとして活用。さらに、学譜システムのメーリングリストで町内外の教員とオンライン上でも検討を進めた。ベースとなる過去の実践では「数直線の活用が効果的だった」など、過去の振り返りが共有され、資料に数直線を組み込んで授業を行った。

授業では、教室の児童がヘッドセットとZoomのブレイクアウトルームの機能を使ってグループ協議。多くのグループが正しい見積もりの方法を選ぶことができた。

授業後の協議では参加者から「普通の授業よりも子供たちの声が聞き取りやすい」などの意見が聞かれた。

授業配信と同時に音声を記録。学瞰システム(授業モニタリングシステム)の自動音声認識機能で児童の発話を文字化。事後協議では児童の発話記録を見直し、どこで話し合いが転換したのかなど、対話データ全体を行き来しながら議論できた。後日、協議に参加していた他校の教員が、この授業にアレンジを加えて授業を実践。その実践結果も学譜システムで共有された。実践者と参観者が役割交替をしながら取り組むことで、コミュニティ全体で学びを見つめ直し、共有するサイクルができた。

マイナンバーカードで学習結果を保護者と共有

▼京都教育大学

京都教育大学は、児童生徒の学習ログをAIテキスト分析。教員の多面的・多角的な評価をアシストし、個別最適化された高次の学力育成を目指す教育に向けて、先端技術活用を活用。
実証校である附属桃山小学校6年生の授業で児童は「AI ChatBot」により、授業中に多く使われた単語や使用頻度が急増した単語を確認しながら振り返り。「テキストマークアップ」機能で頻出ワードを色分けして表示することで視覚的に理解しやすくした。
学習結果をマイナンバーカードにより保護者と共有する取組では、マイナンバーカードのICチップ内に格納されている電子証明書を活用した認証方法を検討。校内で保持している学習成績データを保護者や児童生徒がマイナンバーカードを利用し、家庭で閲覧できることを検討している。

 

◆…◆…◆
当日の動画及び配布資料は文部科学省Webに掲載。本実証で活用された各社の先端技術も紹介されている。▼https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1416148.htm

教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2021年4月5日号掲載

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