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教育ICT

「GIGAスクール構想推進教師」が推進力に 推進協力校の管理職がGIGAプロジェクトで毎月情報交換<川崎市教育委員会総合教育センター 情報・視聴覚センター指導主事・新田瑞江氏>

2022年2月7日
第84回教育委員会対象セミナー・東京

第84回教育委員会対象セミナー「GIGAスクール構想ICT機器の整備・活用/校務の情報化の推進」を2021年12月3日、東京都内で開催し、教育委員会担当者や教職員が全国から約100名参集した。講演の一部を紹介する。


約8割の教職員がほぼ毎日活用

川崎市教育委員会総合教育センター 情報・視聴覚センター指導主事・新田瑞江氏

川崎市教育委員会総合教育センターの新田指導主事は「GIGAスクール構想における学校の主体的な推進とそれを支援する教育委員会の役割」をテーマに川崎市の取組を報告した。

…・…・…・…

川崎市(小学校114校・中学校52)では、小中学校に計117000台の情報端末を配備した。

教職員の意見をもとに小中学校はChromebook、特別支援学校はiPadを選択。どちらもGoogleWorkspaceを活用する。アカウント配布、ネットワーク整備、ドリルソフトや授業支援ソフト等の配備を20213月までに完了している。

これらの整備はパイロット校を設けて検証しながら行った。その様子を当該校の校長先生が他校に展開したことで、見通しをもつことができ、大きな混乱なく整備を進めることができた。

20217月時点で小中学校ともに約8割の教職員がほぼ毎日端末を活用して授業を行っている。

GIGAスクール構想推進教師を配備

GIGAスクール構想については福田紀彦市長が早期に理解を示し、重要施策として市全体で取り組む機運が高まった。

それを受けて市教委に「GIGAスクール推進室」が設置された。現在、14名で取り組んでいる。

学校が主体的に取り組むための大きなポイントが、情報教育学校担当者とは別に、GIGAスクール構想推進教師(以下、GSL)を各校に1~2名配置した点だ。

GSLは「総括教諭もしくは推進力のある教諭」を条件とし、ICTは得意でなくてもよいとして選出を依頼した。このGSLの存在が大きな推進力につながった。

■ステップゼロ段階の活用を設定して開始

生徒が授業で端末を使えるようになるには、学習の基盤となる情報活用能力を初期段階のうちに指導し、育成していく必要がある。川崎市ではこれをステップ0(ゼロ)とした。そして、ステップ0123と学びの質を高めていく。2021年度はステップ01に重点を置いて取り組んでいる。

情報活用能力を育成するために、川崎市では文部科学省「情報活用能力の体系表例」(2019年版)を基に「川崎市版情報活用能力チェックリスト GIGA2021年度版(小学校低学年・中学年・高学年・中学校版)」を策定した。児童生徒の実態を把握して、推進計画を立て、授業や校内での推進に役立てられるようにした。

また、市内の多くの学校で校内のGoogle Classroomが立ち上がり、活用方法を校内で共有し、意見交換することで、それぞれの教職員の主体的な取組につながるものとなっている。

■ニーズや対象に合わせた支援を提供

20212月、端末活用が始まる前の段階でGSLを対象に調査したところ「頼られてばかりで不安」という声が多かった。GSLを孤立させない組織体制が必要と考え、各校がつながる仕組みとしてGoogle Classroomによる「情報交換クラスルーム」を設置した。

ここには、教育長や管理職を含めたGSLを中心とした約600人が参加している。また、同地区同校種のコミュニティとしてGoogleチャットによるチャットルームを開設し、気軽にGSL同士が情報交換できるようにした。

研修は202012月から開始。各校に細かくニーズを聞いて内容を検討している。

8月にGSLに調査したところ、「苦手な教職員への研修」のニーズが高いことがわかった。そこで10~11月、放課後45分間のミニオンライン研修を14回にわたり実施。450名の申込があった。

このほかGSL対象の研修を5回、情報教育学校担当者会を2回。希望者研修や各学校1回ずつの訪問研修も行った。

また、各学校がGIGAスクール構想を推進できるよう、活用例や推進計画シート等をまとめた教職員向けハンドブックを作成・配布した。今後、Webにも掲載予定である。ハンドブック作成は他部署とつながるきっかけとなり、GIGA端末の活用についての共通理解が進んだ。それにより例えば消防局が、これまで作成していた紙の副読本をGIGA端末から読めるようにデジタル化するなど、新たな取組と機運の醸成につながった。

GIGAプロジェクト月1回実施

川崎市は学校数が多く、全市の推進には拠点となる学校が必要であった。そこで、GIGAスクール構想推進協力校を設置した。

推進協力校の学校長が集まるGIGAプロジェクトが月1回行われ、端末の利活用等をテーマに管理職目線で推進を検討。検討内容は、全市に向けて発信された。端末の持ち帰りについても校長会と検討を重ね、夏休み前には全小中学校で持ち帰り接続テストを行うことができた。Wi―Fi環境を調査し、必要な家庭にルーターを貸与。20219月の緊急事態宣言下では、オンライン授業配信を行った。

また、川崎市はGoogleのパートナー自治体プログラムに参画し、端末導入前から約1000人の教職員がKickstart Programを受講することができた。その結果、各学校が端末活用のイメージをもってGIGAスクール構想のスタートを切ることができた。

さらにGoogleの協力のもと、川崎市の取組が動画となり、YouTube上に公開された。この動画は学校説明会等に活用され、現在、再生回数は2万回を超えている。そのほか市政だよりや教育だより、市のサイネージ広告等で市民にもアピールできた。

■次年度に向けて「児童生徒」主体へ

次年度は端末を活用した授業改善を中心に取り組んでいく。

端末活用の主語が「教員」から「児童生徒」になる。クラウドを通して振り返りや対話を促進し、学びを深めていく。そして学んだことが他教科や生活につながり、夢の実現にもつながるような活用を検討し、かわさき教育プランの共生、協働にもつなげていきたい。

GIGAスクール構想は学校が主体的に推進できることが重要である。学校現場の声を聴き、様々な場所とつながることで課題を解決し、推進していくことが教育委員会の役割として求められていると考える。

▼川崎市におけるGIGAスクール構想=https://www.city.kawasaki.jp/880/category/9-20-0-0-0-0-0-0-0-0.html

▼川崎市版情報活用能力チェックリスト=https://kawasaki-edu.jp/index.cfm/6,3034,36,138,html 【講師】川崎市教育委員会総合教育センター 情報・視聴覚センター指導主事・新田瑞江氏

【第84回教育委員会対象セミナー・東京:2021年12月3日】

教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2022年2月7日号掲載

 

  1. 川崎市総合教育センター 情報・視聴覚センター 指導主事・新田瑞江氏
  2. 聖心女子大学 教授・益川 弘如氏

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