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図書館

ポップで交流 「日本絵本賞」の本を題材に好きな絵本を発信しよう

2021年7月19日

(公社)全国学校図書館協議会(以下、全国SLA)は、「日本絵本賞」の受賞作品と最終候補作品をより多くの人に手にとってもらうため、「ポップ交流サイト」を立ち上げた。作文が苦手でもイラストが得意、読んだ本の面白さを短い言葉で伝えられるなど、ポップは読書から得たことを気軽に発信できるツール。さらにサイトに掲載することで、学校内外の児童生徒同士が交流を図ることもできる。

小中高・特別支援校
実践モニター校の取組

〈ポップ交流サイトトップページ〉

〈ポップ交流サイトトップページ〉

日本絵本賞(主催:全国SLA)は、1年間に出版された絵本の中から、優れた絵本として選定される賞で、「日本絵本賞大賞」「日本絵本賞」「日本絵本賞翻訳絵本賞」を授与するもの。

「ポップ交流サイト」は、受賞作品と最終候補作品の中から好きな本を読み、ポップを描いて写真に撮り、投稿フォームに必要事項を記入して投稿する。投稿されたポップに「いいね!」をつける機能もある。読書週間のイベントや図書委員会活動、絵本読書やICTを活用した授業実践、地域や家庭との連携など、年間を通じて絵本に親しめる、交流サイトを目指している。

「ポップ交流サイト」の本格的な立ち上げに先立ち、全国SLAでは実践モニター校を募集。昨年10月中旬に「第25回日本絵本賞」受賞絵本(4)と、最終候補絵本30点のうち数冊、受賞絵本ポスターをセットにしてモニター校に送付した。参加したのは小学校58校、小中一貫校2校、中学校8校、中高一貫校6校、高等学校22校、特別支援学校・養護学校・聾学校各1校、公共図書館1(小中学校と地域で実践)

全校児童がポップ作成
短い文章や絵で楽しむ

モニター校の一つ、群馬県高崎市立城山小学校では、1~4年生は図書の時間を3回使って取り組んだ。1枚目は読み聞かせした本を題材に、2枚目以降は好きな絵本を選んで描いた。

5年生は国語「図書すいせん会を開こう」の単元に取り入れて、また6年生は担任が「ポップを作ろう」という授業時間を設けて取り組んだ。サイトへの投稿は、学校図書館指導員と、事務職員が担当。

全校児童がポップを描いたため、12月に設定した読書週間に、学校図書館の中や前の廊下に絵本ごとにポップを展示。展示の様子は図書便りや、学校HPで紹介し、コロナ禍で学校になかなか来られない保護者にも、子供たちの活動を伝えることができた。

廣岡英明校長は「1~4年生の図書の時間を利用して、他の子に色々な本を紹介する活動をすることができた。ポップは短い言葉やイラストなどさまざまな方法で、その絵本の好きなところや思ったことを発信できるし、見る人もすぐわかる。子供たちも楽しんで取り組んでいたようだ」と話す。

他校との交流や高等学校家庭科での実践

ポップ交流サイト実践校 実践の流れ

ポップ交流サイト実践校 実践の流れ

他の実践モニター校でも、読書イベントとして、また近隣の学校との交流の題材としてなど、多様な実践が行われた。また小学校だけでなく、中学校、高等学校でも教科に関連づけた取組が行われた。事例の一部を紹介する。

<小学校>国語3年「本をしょうかいしよう」、4年「本をみんなにすすめよう」の単元で実施。1時間目に児童がポップを作成し提出。学校司書がサイトに投稿し、2時間目に1人ずつ本と作成したポップの紹介をした図書委員会で、作成したポップを近隣の小学校図書委員会とZoomでつなぎ、交流を図った

<中学校>国語科1年「根拠を明確にして魅力を伝えよう」、2年「話し合って考えを広げよう」から「練習 意見文の説得力を考える」の導入、3年「説得力のある文章を書こう」導入「読書生活を豊かに」の発展として実施。味見読書をして、好きな絵本を1冊読んでワークシートに記入してからポップに取り組んだ希望者のみの参加としたが、図書委員会でサイト閲覧・評価も行うことで会話が生まれ、生徒同士の交流のきっかけになった

<高等学校>家庭科「子ども文化」「子どもの発達と保育」の授業の中で実施。読み聞かせ、本の選び方、読み方指導で絵本を紹介してから作成

<特別支援>国語、生活単元学習、学級活動等で実践。人に薦める経験があまりない中で、ポップに何を書くかを考える過程で、いつもと違った本の見方をし、より親しむ様子が見られた

各校からは「同じ本を全校で読むことで、クラスの友達や兄弟での会話が増え、同じ作者の別の本を借りる機会が増加した」「低学年でも参加しやすかった」「ペンネームを付けさせるのも良かった。個人情報について学ぶなど授業の幅が広がった」などの声があった。

実践校の募集を開始

現在全国SLAは、ポップ交流サイト実践校(60)を募集している。実践校には、9月中旬に第26回日本絵本賞受賞絵本(4)と、主催者が指定した最終候補絵本30点のうち数冊をセットにして、受賞絵本ポスターと共に寄贈される。応募締め切りは825日。

詳細=https://ehon-pop.j-sla.or.jp/

教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2021年7月19日号掲載

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