日本女子大学は、本年度開設した国際文化学部国際文化学科の1年生がこの夏に海外へ飛び出し、「スタディ・アブロード・プログラム」(SAP)で得た「越境体験」について語る体験記動画を制作し、12月8日より全編公開した。
SAPは、国際文化学部1年次の必修科目、全員が海外で約2週間を過ごし、異なる言語や文化、歴史、その国の地域と「今」に直接触れることで、個々の専門分野への関心や問題意識を深めるとともに、理解・共感に必要な語学を実地で経験する。
学生は複数の研修先の中から個々の関心・専門領域に合わせて一か所を選択し、事前学修を経たのち、現地の学生との交流やスポーツ、芸術鑑賞、社交などのさまざまな体験をする。帰国後は、事後学修により経験を充実させ、また振り返りを経て学びを深めるとともに、その後の専門的な学修への意欲と基礎知識を習得する。
2023年は7つのSAPプログラムが実施された。
座学中心ではなく、歴史的建造物や名所を訪問し、移民国家としてのアメリカの歴史を学ぶプログラム。
美術館や民族博物館での視覚体験、音楽ホールでの聴覚体験、ボストン・レッドソックスの本拠地でのメジャーリーグ観戦、ボストン名物料理体験など、五感をフル活用する学修が特徴。歴史、美術、音楽、スポーツ、食などの文化体験を通して実践的な英語を身につけ、さらに現地での共同生活を通して大学生としての自立をはかる。
オックスフォード大学のハートフォード・カレッジで2週間過ごし、イギリスのライフスタイル、文化、演劇、映画、ファッション、芸術、歴史、文学について、異文化理解の観点から学ぶことができる。
ファッションの授業では教室を飛び出し、大学近くの店舗で聞き取り調査を行うなど、概要を学ぶだけではないユニークな授業が特徴。週末にはオックスフォード大学、図書館、博物館、ギャラリーなどを訪れ、歴史と文化を肌で感じることができる。
多民族・多文化国家であるオーストラリアの中でも特に移民が多く、多様な人々が生活する国際都市シドニーで、オーストラリアの社会や文化を学ぶ。
英語の授業とアクティビティを組み合わせ、英語を使ってオーストラリア独特の自然や多様な文化、環境保護への取り組みについて学ぶことができる。
地中海に面したラ・ナプール城に滞在し、城内での語学研修に参加。料理をしながら語学を学ぶ授業も体験する。
フィールドワークでは、カンヌをはじめニース、モナコ、エズ、アンティーブ、エクス・アン・プロヴァンス、マルセイユを訪問。地中海のヴァカンス客との食事や海水浴を体験するなど、フランスでの夏の過ごし方や食文化を学ぶことができる。
梨花女子大学が主催する夏季研修プログラムに参加し、午前中は韓国語の集中授業、午後は特別授業として韓国の経済、社会、政治、歴史、大衆文化などのテーマを学ぶ。
授業終了後には、テーマに関連した施設を見学する体験学修も実施。研修には世界各国の多様な地域・国の大学生が参加しており、韓国語や韓国文化のみならず、幅広く国際交流が叶う。
中国語の習得に加え、台湾史の全時代の現場に赴き、歴史を実感する体験ができる。語学研修はスタンダードな中国語の授業に加えて、伝統工芸品作りやカンフーなどの文化体験を通して中国語を学習。
グローバル化する世界の最前線にあり続ける台湾の過去・現在・未来を感じ、ノスタルジックな街並みや、美味しい食べ物を楽しみつつも、その背後にある激動の歴史を知ることで、国際人としての視野が大きく広がる。
「ベトナムの文化と日越交流」をテーマとした文化研修に特化しており、ベトナムの2つの古都、フエとハノイを巡りながら、伝統的なベトナム文化から、現代のベトナムの姿を見聞できるプログラム。
ベトナムの今と昔を知るさまざまな場所を訪れるフィールドワークをメインとし、世界遺産を訪れて歴史を学ぶだけではなく、現地で事業を展開している企業や政府関係組織の訪問、ベトナムの文化体験などができる。