京都芸術大学アート・コミュニケーション研究センターは、オンライン連続講座「対話型鑑賞ファシリテーション講座」の2025年度受講生(6期生)を5月11日まで募集している。
対話型鑑賞は、コミュニケーションを通じてアート作品を読み解くことで、鑑賞に必要となる能力や、アート作品を鑑賞する際のリテラシーを学ぶ鑑賞教育プログラム。アートに親しんだことのない人でも参加でき、作品の鑑賞を通して観察力や思考力、コミュニケーションスキルといったさまざまな能力の育成に寄与することから、全国の美術館や学校現場を中心に取り組まれている。
参加者にとっては鑑賞の経験や知識の有無を問わず誰でも容易に取り組める反面、意義ある取り組みとなるためには、実施者に十分な背景理論の理解やファシリテーション技術の習得、適切なプログラムのデザインが求められる。しかしながら、対話型鑑賞を専門的・体系的に学ぶことができる場はいまだ限られているため、専門的なトレーニングを受けていない実施者も多く、理解不足や技術不足によって対話型鑑賞への誤解や批判も広まっていることが課題となっている。
本講座はこうした課題の解消に向けて、対話型鑑賞の基礎となる理論と技法を体系的に理解し、実践経験を積んだファシリテーターの育成を目的としている。そのため、講座では応用的な取り組みの土台となる、本来の教育プログラムとしての対話型鑑賞を十分に理解・習得することを目指し、源流となったニューヨーク近代美術館(MoMA)の教育プログラム「Visual Thinking Curriculum(VTC)」、および、後にVTC開発者らが改良発展させた「Visual Thinking Strategies(VTS)」の理論と技術を体系的・実践的に学ぶ。
加えて、講座の後半では、これらを日本に紹介した第一人者である福のり子氏(前ACCセンター所長、現・京都芸術大学名誉教授)が日本で発展させた鑑賞教育プログラム「ACOP/エイコップ(Art Communication Project)」の手法も応用編として紹介する。
美術・博物館や学校をはじめ、様々な現場でファシリテーターとして対話型鑑賞の実践に取り組んでいる/取り組まれる方や、こうした実施者の育成や指導に携わっている方に特に推奨する講座。ファシリテーター養成を目的とした講座内容となっている。
本講座には3つのプログラムがある。
これら3つのプログラムを通じて、鑑賞力向上とファシリテーションスキル習得を目指す。
開講期間 2025年7月5日〜2026年3月31日(全20日程)
講 師 伊達 隆洋(アート・コミュニケーション研究センター所長/京都芸術大学 教授)
参加条件
参加方法 オンライン(Zoom)
定 員 最大25人
※申し込み者多数の場合は、応募フォームの回答を選考材料とする
受講料 200,000円(税込)
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※申込締切5月11日(日)23:59
※選考結果は6月初旬(予定)にメールで通知