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図書館

探究に強い学校図書館へ~自己研鑽と仕組み作り~玉川学園

2025年8月12日
夏の大会・研修会REPORT

玉川学園(東京・町田市)では8月1日、玉川学園学校図書館研究会「探究に強い学校図書館をつくるための自己研鑽の仕組みを作ろう」を会場とオンライン同時配信で実施。実践を共有しながら、学校図書館を拠点に自己研鑽の仕組みをどのように築いていくかを参加者同士で考える企画となった。

吉澤小百合氏

 基調講演は、司書教諭課程・学校司書モデルカリキュラム講師、玉川大学非常勤講師の吉澤小百合氏による「つながりから生まれる力:学校図書館専門職のCPDをどう支えるか」。

CPDとは、Continuing Professional Development(継続的な専門能力開発)のこと。図書館におけるCPDとして、ワークショップやセミナー、研修への参加、指導の補助や促進、ネットワーキングを介してやり取りする等、さまざまな方法がある。一方で、司書教諭や学校司書への調査からは「オンライン研修の減少」「研修で得られた知識を実践する機会の少なさ」「自己研鑽の方向性が正しいのか不安」といった課題や不安があることが分かる。

吉澤氏はこれからの探究学習を支えるために自己研鑽の成果を還元する場を、自ら作ることを提案する(昼休みに講座を開くなど)。

また文部科学省が「第3期教育振興基本計画」で挙げる‘客観的な根拠を重視した教育政策の推進’では、成果指標(アウトカム/例:生徒の意識の変化など)が重視される。そこで今後は、アウトカムの事例を数多く発信していくことが、制度に反映させることにつながる、としている。

「学びの技」の現在

伊藤史織氏

実践発表は玉川学園アカデミックサポートセンター 図書・情報活用推進室司書教諭・伊藤史織氏。玉川学園のMMRC(総合情報図書館)が果たしている役割や、玉川学園における6年生~12年生の探究活動を紹介した。

9年生では、探究に求められるスキルを身につけ、学び方を学ぶ同校独自の授業「学びの技」が必修となっている。その年間計画や教員の体制づくり、生徒の実践、また当初の取組(2010年代~)現在に至るまで、教員との協働やさまざまな知見を活かしながら、どのように進化しているかを解説した。

継続的な学びの実施へ

山口敬子司書教諭

ワークショップの進行は同じく玉川学園の山口敬子司書教諭。参加者が読書や探究活動を行う上での悩みを共有した後、それを踏まえて必要な自己研鑽プログラムを検討し、活発な議論が交わされた。最後はグループごとに発表を行い「専門職コミュニティを構築する」「生成AIの使用・検証・評価」など多様な視点からの自己研鑽アイデアが出された。

これらのアイデアをもとにしたオンライン研修会の実施が告知され、継続的な学びの機会として期待が寄せられた。

夏の大会・研修会REPORT

 

教育家庭新聞 教育マルチメディア 2025年8月11日号掲載

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