鳴門教育大学は、6月12日と19日の2日間、「学びの交流プログラム」を実施した。本プログラムは、教職大学院で学ぶ日本の現職教員学生と、開発途上国からの留学生として修士課程で学ぶ現職教員・教育行政職員が、共通の教育課題に関してグループワークを行い、文化的多様性に対応できる資質・能力の向上を図るもの。2023年度から始まり、今回が第3回の実施。多様な価値観と実践経験をもつ参加者同士の対話と協働を通じて、新たな気づきを生み出す学びの機会となっている。
同学の「学びの交流プログラム」では、日本国内の現職教員(教職大学院生)と、開発途上国からの現職教員・教育行政職員(修士課程の留学生)が、共通の教育課題に関して協働的に学び、▽文化的多様性に対応できる資質・能力の向上▽異なる経験や価値観から生まれる“気づき”の力の育成▽気づきから学びへつなげる実践的リーダーシップの形成――の3点の達成を目指している。
今回のグループワークでは、グループごとに取り組む教育課題のテーマを設定し、それぞれの国や文化での教育的対応を共有した。スマートフォンやPCの翻訳機能なども活用しながら、模造紙にグループの意見をまとめていき、最終的にはプレゼンテーション資料を作成。課題設定、ディスカッション、提案の構築といった一連のプロセスを通じて、より深い多文化理解と協働的解決力が育まれた。
プログラム後のアンケートでは、多くの参加者から「異なる価値観に触れることで自らの教育観を見つめ直すきっかけになった」「文化の違いを乗り越えて協力する難しさと意義を実感した」と回答があったという。