• StuDX Style
    教育委員会対象セミナー
    KKS 学校教材 学校教材をお求めの方
    JBKジュニア防災検定
  • ブックレビュー
    都道府県別教育旅行リンク集
    おうちミュージアム
最新ニュース

学校の生成AI活用、生徒活用で好循環~スタディポケット調べ

2025年11月30日

学校向け生成AIプラットフォーム「スタディポケット」を提供するスタディポケットは、全国の小中高校における教員・生徒の生成AI利用データ(約500万件)を統計的に分析した、学校現場の生成AI活用実態レポート(2025年冬版)を公表した。

本調査では、今年5月17日〜11月11日まで180日間の500万件を超える利用ログに基づき、特に教員での活用にフォーカスし「誰が」「どの教科で」「どれくらい深く」生成AIを活用しているのかを定量的に明らかにしている。

調査:スタディポケット株式会社 2025年11月25日

 

■トップ5%の教員が全メッセージの38%を創出、まずは「先行者」が牽引

教員の生成AI利用量を分析したところ、上位5%の教員だけで全体の約38%のメッセージを生み出していることがわかった。また、上位20%の教員でみると、全体の約73%を占めており、特定の「パワーユーザー」が学校内のAI活用を力強く牽引している実態が浮き彫りになった。

これは、多くの学校において、まずは特定の「先行者(イノベーター・アーリーアダプター)」が熱心に活用し、そこから徐々に周囲へ波及していくという普及モデルを示唆している。裏を返せば、全教員が一斉に同じペースで使い始めることは稀であり、導入初期においては「誰がその学校のトップ5%になり得るか」を見極め、支援することが重要だ。

学校ごとの傾向の二極化

一方で、学校ごとの活用状況を見ると、以下の2パターンに二極化している傾向が見られた。校内普及フェーズに応じた支援の重要性が示唆される。

  • 【特定教員依存型】トップ20%の教員がメッセージの90%以上を占める学校。活用が進んでいるように見えても、属人性が高く、異動などで失速するリスクがある。
  • 【組織浸透型】トップ20%のシェアが30〜50%程度に留まり、多くの教員が日常的に利用している学校。

 

■英語教員が活用を牽引、探究・公民科目では深い学びの授業実践へ

教科別のメッセージ総量では「英語」が1位となり、授業での実践のほか、翻訳、英作文添削、会話文の生成、文法解説など、LLM(大規模言語モデル)の得意領域と教科特性が完全に合致しており、圧倒的な利用量となっている。一方、1人あたりの平均活用回数(深さ、利用頻度の多さ)で見ると、「公民」「地理歴史」「探究学習」「総合的な学習の時間」「英語」が上位にランクインした。

公民や地理歴史では、正解が一つではない社会課題に対し、議論の整理や多角的な視点の提示、模擬ディベートの相手役など、生成AIを「思考のパートナー」として深く活用している様子が伺えます。総合的な学習の時間や探究学習でも同様に、生徒の課題設定を後押ししたり、リサーチを補助したりと、AIが学びに欠かせない存在になりつつあり、教科横断で探究的な学びを支える役割として、より深く授業に組み込まれていることが分かります。

数学の活用の壁と可能性

主要5教科の中で、数学は「1人あたり平均利用数」が相対的に低く、ヘビーユーザー率も16.4%と最低水準だった。これは、従来のテキストベースの生成AIが、複雑な数式の正確な処理や図形描写を苦手としていたこと(ハルシネーションのリスク)、また数学という教科が「論理の積み上げ」や「正解へのプロセス」を重視するため、AIによる即時回答生成と授業スタイルの親和性がまだ模索段階にあることを示唆している。

しかし、それでも一定数の教員・生徒の活用がみられており、類似する練習問題の大量生成や、生徒がつまずきやすいポイントの解説文作成など、補助的利用でのポテンシャルは残されている。今後、計算能力に特化したモデルの統合、図解表示などの機能実装が進むことで、状況は変わる可能性がある。

 

■生徒導入校では、教員の活用度(1人あたり平均)が1.6倍に

自治体や学校によっては「まずは先生だけで使って、慣れてから生徒に…」と慎重な導入ステップを踏むケースも少なくない。しかし、データでは、「生徒と一緒に使う方が、先生も早く定着する」ことを明確に示している。

教員のみが契約している学校と、生徒も利用している学校を比較したところ、生徒導入校では教員1人あたりの平均メッセージ数が約1.6倍に達した。また、教員のうち利用回数の多いヘビーユーザーの出現度合いも、生徒導入校では約1.6倍となっており、「生徒が使い始めることで、先生自身の活用も加速する」という好循環が確認された。

これは、生徒での授業実践のほか、「学習におけるAIの活用指導」「生徒からのプロンプトの書き方に関する質問」などがフィードバックとなり、先生自身の学習意欲や活用意欲を刺激する「正のループ(共創関係)」が生まれているためと考えられる。

独自テンプレート作成の効果検証

「スタディポケット」の機能である「プロンプトテンプレート作成(先生が、授業で用いる独自のAIボットを作って生徒に配布できる機能)」を行っている教員がいる学校では、そうでない学校に比べて教員自身のメッセージ数が約2.6倍に達している。

「英会話練習ボット」や「理科の実験レポートの自己採点AI」「探究の壁打ちボット」など、授業の目的に合わせた専用のAIを用意する実践例が増えており、生徒の利用ハードルを下げ、質の高い学びを実現している先進事例がデータからも裏付けられた。

 

■管理職がアクティブな学校は、一般教員の利用率が16ポイント高い

管理職による「自身のAI活用度」と、その学校の一般教員の活用度をクロス集計を行ったところ、校長・教頭などの管理職が生成AIを積極的に活用している学校では、一般教員のアクティブ利用率が 88.5% に達し、管理職が未利用の学校(72.2%)と比較して、16ポイント以上高い結果となった。

「深く活用する管理職」がいる学校のデータ的特徴

さらに、管理職が深く活用している学校では、一般教員の「ヘビーユーザー率(100件以上利用)」が 22.4% に達し、管理職未利用校(13.8%)の 約1.6倍となる。管理職自らがAIを使いこなす姿勢を見せることが、現場の心理的ハードルを下げ、組織全体の活用文化を醸成する最大の鍵であることがデータから実証された。

 

■詳細な分析データを12/4「スタディポケット カンファレンス 2025 冬」で発表

本調査の詳細を12月4日開催のオンラインイベント「スタディポケット カンファレンス 2025 冬」内のセッション、「500万件のデータ分析に基づく知見」で詳しく紹介する。現在、オンライン観覧を受付中。Zoomウェビナー。参加無料。

 

 

◆詳細・参加申込はこちらから

 

スタディポケット株式会社

  • 大塚商会
    フィンランド教科書
  • StuDX Style
    教育委員会対象セミナー
    KKS 学校教材 学校教材をお求めの方
    JBKジュニア防災検定
  • ブックレビュー
    都道府県別教育旅行リンク集
    おうちミュージアム
最新号見本2025年11月20日更新
最新号見本
新聞購入は1部からネット決済ができます

PAGE TOP